油脂物流未来推進会議
2025-07-24 13:03:20
植物油業界が持続可能な物流を目指す新たな協議体「油脂物流未来推進会議」を発足
植物油業界の新たな挑戦
日本の植物油業界は、持続的な物流の実現を目指して新しく「油脂物流未来推進会議」を設立しました。この会議は、株式会社J-オイルミルズ、日清オイリオグループ株式会社、昭和産業株式会社の3社が主導し、一般社団法人日本植物油協会と連携しています。この取り組みの背景には、業界が直面する物流問題や、トラックドライバーの労働環境の変化があります。
背景と目的
2024年度から適用されるトラックドライバーの時間外労働上限規制により、長距離運送の困難が顕在化してきています。これにより「人材確保」や「物流効率化」が喫緊の課題とされ、特に業務用製品の流通が厳しい状況にありました。植物油業界は、斗缶やドラム缶などの重量物の取扱いが多く、バラ納品(手作業での納品方式)の負担が大きく、物流事業者からの改善要望も増加しています。
こうした背景から、植物油業界では安定供給の確保が求められています。業界団体である日本植物油協会は、啓発活動を展開しつつ、自主行動計画の策定を進めています。その中で、今回の「油脂物流未来推進会議」では、特に業務用製品に焦点を当て、物流の効率化を共同で図ることを目指しています。
取り組みテーマ
1. 物流動向の把握と共有: 加工食品業界、特に業務用製品における物流の現状を把握し、情報を共有します。
2. 物流効率化施策の検討: 新たな物流効率化法や自主行動計画に基づいた具体的な施策を検討します。
3. 物流課題改善事例の共有: 各社から物流の改善事例を共有し、発着荷主間での交信を図ります。
4. 物流DXおよびフィジカルインターネットの動向収集: 最新の物流技術やデジタル化の動向を収集し、業務に活かします。
この会議の成果は、日本植物油協会を通じて会員企業に共有され、新たな参加者にも呼びかけが行われます。本コラボレーションを通じて、効率的で持続可能な物流事業の実現を目指していきます。
未来への展望
植物油業界の物流に対する取り組みは、業界全体の生産性を向上させるために不可欠です。特に業務用製品の流通が多いこの分野での改革は、消費者にとっても大きな利点となるでしょう。持続可能な物流を築くことで、環境負荷の軽減や食の安全性向上にも寄与することが期待されます。今後の「油脂物流未来推進会議」を通じた活動には、大いに注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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昭和産業
- 住所
- 電話番号
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