短時間勤務の求人倍率が過去最高に！スポットワーカーの賃金上昇と現状

スポットワーカーの最新動向

近年増加する短時間・単発勤務を中心としたスポットワークの市場は、さまざまな要因で変化し続けています。株式会社ツナググループ・ホールディングスが発表した「スポットワークマーケットデータレポート」の2025年2月度版では、スポットワーカーに関する興味深いデータが示されています。

求人倍率は1.44倍、前年同月比で上昇

2025年2月の時点で、スポットワークの求人倍率は1.44倍となりました。これにより、去年の同月比で0.52ポイントの上昇を記録しています。例えば、通常のアルバイトやパートと比較して短時間の働き方に対する需要が特に顕著になってきました。しかし、昨年末の需要がピークだったのに対し、2月のデータでは12月より2.03ポイント減少しています。これは季節的な変動であり、1月や2月は例年求人数が落ち着く傾向にあります。

新規ワーク数は減少傾向

一方、新規ワーク数は49,237件となり、前年同月比で20.2%の減少を記録しました。これは5か月連続で前年を下回った結果であり、主要な職種全体で同様の傾向が見られました。特に運送やドライバー職の新規募集が顕著に減少しており、前年同月比ではなんと83.5%の減少を示しています。このため、企業が求める人材や仕事の種類そのものにも変化が出ていると考えられます。

スポットワーカーの平均賃金が過去最高に

さらに注目すべきは、スポットワーカーの平均賃金が1,302円に達したことです。この額は、初めて1300円を超え、過去最高を更新しました。前月比では72円、前年同月比では129円の上昇が見られ、この状況は特にスポットワークが増える中金融環境が変化している証とも言えます。これに対して、通常のアルバイトの平均賃金が1,227円であることを考えると、スポットワークの給与は75円高い水準に達しています。

スポットワークの市場の現状と将来性

スポットワークの需要が高まる背景には、働き方改革やコロナ禍による労働環境の変化があります。労働者は通常の勤務に加えて、追加実労力を求める傾向が強くなり、企業も効率を追求するようになっています。また、スポットワーカーを活用することで、人件費を抑えつつ必要な作業を確実におこなうことが可能となります。そして、今後さらに多くの人々がスポットワークに参入してくることが期待されています。