大田区とNTTが連携し、子育て支援をデジタル化する新たな取り組み

大田区とNTTの連携

大田区がNTTタウンページおよびNTTカードソリューションと協力して、子育て支援事業におけるデジタル化を進めています。この取り組みは、妊娠期から出産後、さらには子育てに関するサポートを一貫して行うことが目的です。実施対象は、大田区に住民登録がある1歳から2歳の誕生日を迎える子どもを持つ世帯であり、対象者には子育てに関するアンケートが配布され、回答した世帯には子育て応援ギフトが贈られます。

従来、このギフトの送付は手作業で行われ、郵送に多くの日数がかかっていました。そこで、従来の紙製ギフト券を、NTTカードソリューションが提供するデジタルギフト「Amazon育児支援券」に変更しました。さらに、NTTタウンページが提供するSMS配信サービス「SMSソリューション」を活用し、ギフトをスマートフォンに直接送信することで、配信の効率を高めることに成功しました。

自治体と各社の役割

このプロジェクトには、地域全体の協力が必要です。大田区は対象者へのアンケート配布や携帯電話番号の収集を行い、一般的な問い合わせ対応も担います。一方、NTTタウンページはSMSソリューションの提供とその配信管理を行い、NTTカードソリューションはデジタルギフトの調達を担当しています。この明確な役割分担により、スムーズな連携が実現しています。

新システムの効果

「Amazon育児支援券」と「SMSソリューション」の導入により、いくつかの効果が得られました。まず、対象者は従来の郵送の手間から解放され、ギフトを迅速に受け取れるようになりました。簡易書留の場合、最大で2日間を要することがありますが、SMSを通じて即時に受領できるため、時間の無駄が無くなりました。また、受取時に本人認証が行われるため、確実に対象者へ届けられる体制も整いました。

さらに、大田区にとっても朗報です。郵送コストを大幅に削減でき、従来の約90%の経費をカットしました。これにより、余剰となった予算を他の子育て関連事業へと振り向けることが可能になりました。また、職員の業務負担も軽減され、誤配送のリスクも減るため、全体としての業務効率が向上しています。

将来の展望

この取り組みは、大田区に住む親たちが安心して子育てできるようにするための一歩です。今後、NTTタウンページとNTTカードソリューションは、高度なデジタル技術を活用し、地域のさまざまな課題解決に努めていく方針です。子育て支援事業は、今後さらに広がりを見せ、地域密着型のICT事業として役立っていくことでしょう。これからの展開が期待されます。