がん治療の負担を軽減するアプリ「ハカルテ」が服薬管理機能を追加
株式会社DUMSCOが開発した、がん患者の治療生活をサポートするアプリ「ハカルテ」が、新たに服薬管理機能を追加しました。この機能追加により、患者さんの服薬アドヒアランスの向上、服薬状況と症状に応じた治療の実現を目指しています。
「ハカルテ」は、2024年7月にリリースされたアプリで、がん治療中の副作用の症状や体調を記録する機能が好評を得ています。リリースからわずか3か月で、多くのユーザーから「簡単な操作で詳細に治療記録をつけられる」と高く評価されています。
服薬管理機能の追加で、より充実したサポートを実現
今回の服薬管理機能の追加は、多くのユーザーから寄せられた「服薬に関する機能を追加してほしい」という要望に応えたものです。この機能により、患者さんはスマホで簡単に定期薬や頓服薬の服薬記録をつけることができ、飲み忘れの防止にも役立ちます。
さらに、今冬には服薬リマインド機能も追加される予定で、患者さんの服薬管理をより一層サポートしていく体制が整いつつあります。
服薬管理機能の詳細
1. 薬剤の登録と記録
服薬する薬剤名、服薬頻度、タイミングなどを簡単に登録できます。
さらに、主治医や薬剤師から伝えられた服薬の留意点も自由記載で記録できるため、服薬方法を確認したい場合や、服薬忘れがあった場合でも、アプリ内でメモを確認することができます。
定期薬や頓服薬を服薬した際には、日々の記録画面からワンタップで記録が可能です。頓服薬の場合は、服薬した時間も記録できます。
2. 服薬状況の確認と振り返り
記録した服薬状況は、日々の記録画面で確認できます。そのため、その日に服薬すべき薬剤や、まだ服薬していない薬剤を一目で確認できます。
また、振り返り画面では、症状と服薬状況を同じ画面内で確認できるため、どの症状で頓服薬を服薬したのかなどを振り返りやすく、診察前に確認することで医療者とのコミュニケーションを円滑に進めることができます。
「ハカルテ」開発の背景
「ハカルテ」は、京大病院との共同研究で生まれたアプリで、医学研究用アプリ「ハカルテリサーチ」をベースに、より多くのがん患者さんの治療に貢献することを目指して開発されました。
近年、がん治療は長期入院から通院治療へと変化しており、自宅で過ごす時間が長くなっています。しかし、治療期間中は、体調の変化や治療の副作用について、すぐに医療者に相談できないという不安を抱える患者さんも少なくありません。
「ハカルテ」は、患者さんが自分のスマホで日々の体調やライフログを記録し、診察前に記録を確認することで、前回の治療以降の体調変化や質問事項を伝えやすく、主体的な治療をサポートします。
今後の展望
「ハカルテ」は、今後も治療記録アプリの枠を超えて進化していく予定です。
具体的には、記録された症状の程度によって受診を促すアラート機能や、受診時の医療者への伝え方などのアドバイスの提供、気軽に医療者に相談できるチャット機能などを実装していく予定です。
さらに、抗がん剤治療の副作用に伴う脱毛や爪の変色などをケアする「アピアランスケア」に関する情報提供なども行い、より広くがん患者さんをサポートできるアプリを目指しています。
株式会社DUMSCOについて
DUMSCOは、「持続可能なパフォーマンスをデザインする」をミッションに、データ分析とテクノロジーで課題を解決するべくサービス開発や企業向け生産性向上コンサルティングを提供しています。
「ハカルテ」事業以外にも、ストレス測定・セルフコンディショニングアプリで累計300万DLを突破した「ストレススキャン」「ANBAI」、ポーラ化成工業と共同開発している熱中症リスク判定AIカメラ「カオカラ」など、さまざまな事業を展開しています。
「ハカルテ」で、より快適ながん治療を
「ハカルテ」は、がん患者さんの治療生活をより快適にするためのサポートアプリです。服薬管理機能の追加により、患者さんの負担軽減と治療の質向上に貢献していくことが期待されます。