AI時代に求められるリアルな経験と感性の磨き方
東京・池袋を中心に5店舗を展開する居酒屋グループ「木々家」は、業界初となる「いのちをいただく体験」を提案しました。このプログラムは、食肉がいのちから肉になり、最終的に食卓へ届く過程を学ぶことを目的としています。AIやデジタルの進展が進む中、リアルな体験の重要性が再認識される中で、木々家の取り組みが注目を集めています。
ビジネスの中のリアルな経験
木々家は、やきとん業態を中心にした居酒屋グループとして、地域に根ざしたドミナント戦略を採用し、自社で食肉処理施設を保有していることでも知られています。この一貫した体制により、高品質な肉を安定的に提供していますが、単なる食材の提供を超えた「食育」の重要性を考えたプログラムが開始されました。
プログラムの流れ
「いのちをいただく体験」は、以下の3つのステップから構成されています。
1.
座学:飲食ビジネスの基礎知識を学びます。
2.
食肉処理施設の見学:実際の食肉処理プロセスを見学し、いのちの重みを感じます。
3.
加工・串うち体験:肉を使った料理の過程を体験し、リアルな技術を学びます。
1. 座学
最初のステップでは、食肉処理の仕組みや部位ごとの特性について学びました。普段日常生活で意識しない食肉産業のリアルに触れることで、知識の土台が築かれます。特に、豚は爪以外全て使用できるという知識は、様々な料理に活かされる可能性があります。
2. 食肉処理施設の見学
次に、木々家の食肉処理施設を訪問し、豚が生きている状態から肉となるまでのプロセスを実際に見学。普段は決して目にしない食肉の始まりを観察することで、命の重みを強く感じることができました。現場には静けさがあふれており、廃棄などとは異なる神聖な雰囲気が漂っています。
3. 加工・串うち体験
最後に、加工施設で肉を使った商品の仕上げを体験。この過程では串打ちの難しさや、カットの精度がいかに味に影響するかを実感できました。参加者からは「お店で食べる串がこれほど難しいとは思わなかった」との声も寄せられました。
いのちをいただく体験の感想
このプログラムに参加した株式会社サイバーエージェントの執行役員、坂井嘉裕氏は、「食の裏側に触れることができ、改めて食べることの意味を感じた」とコメント。食肉取り扱いの現場に立ち会うことで、ビジネスが果たすべき社会的な役割についても再認識したといいます。
木々家のビジョン
木々家の代表取締役である小島ユウジ氏は、今後このプログラムを多くの企業に提供していく意向を示しています。「AIやデジタルが進化する時代だからこそ、人間にしかできないリアルな経験が求められる」とし、木々家が持つ知識と経験を他の企業にもシェアしたいと考えています。
この「いのちをいただく体験」は、ただの研修プログラムにとどまらず、参加者が日常業務に戻った際の視野を広げ、感性を磨く手助けとなることでしょう。
AI時代における「リアル」とは何か。木々家が提供するこの体験は、飲食業界だけでなく、他の業界のプロフェッショナルにも新たな価値観を提供するものとなっています。参加希望の企業はお気軽に木々家までお問い合わせください。
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