三菱電機、xEV用SiC-MOSFETチップのサンプル提供開始!航続距離延伸と電費改善に貢献
三菱電機株式会社は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などの電動車(xEV)の駆動モーター用のインバーターに使用されるxEV用SiC-MOSFETチップのサンプル提供を2023年11月14日に開始しました。
このチップは、三菱電機が独自に開発したトレンチ型SiC-MOSFETを採用しており、従来のプレーナー型SiC-MOSFETと比較して電力損失を約50%低減することに成功しました。これにより、xEV用インバーターの性能向上を実現し、航続距離の延伸や電費の改善に貢献します。
脱炭素社会の実現に向けた取り組み
近年、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが加速する中、電力変換効率の高いパワー半導体の需要が高まっています。特に自動車分野では、温室効果ガスの排出量削減を目的とした自動車の電動化が進んでいるため、モーター駆動に使用されるパワー半導体の需要は拡大の一途を辿っています。
三菱電機は、1997年からxEV用パワー半導体モジュールの量産を開始しており、長年培ってきた技術力と実績を基に、xEV市場の拡大に貢献してきました。
xEV用SiC-MOSFETチップの特長
今回のxEV用SiC-MOSFETチップは、以下の特長を備えています。
電力損失の低減: トレンチ型SiC-MOSFETを採用することで、従来のプレーナー型と比較して電力損失を約50%低減。航続距離の延伸と電費の改善を実現します。
高品質と耐久性: 独自の製造プロセス技術により、電力損失やオン抵抗などの変動を抑制。長期間の使用における品質の安定性を実現し、xEV用インバーターの耐久性を確保します。
三菱電機の取り組み
三菱電機は、今後も高性能なxEVの普及に向け、低電力損失で高品質なSiC-MOSFETチップの提供を行うことで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
三菱電機株式会社について
三菱電機株式会社は、社会システム、電力システム、防衛・宇宙システム、FAシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、情報システム・サービス、半導体・デバイスなど幅広い事業を展開する総合電機メーカーです。世界に200以上のグループ会社と約15万人の従業員を擁し、社会・環境を豊かにしながら事業を発展させる「トレード・オン」の活動を加速させ、サステナビリティを実現しています。