京セラが新たなアルミ加工用カッタ「MD90」を発売
京セラ株式会社は、自動車業界にフォーカスした新しいミーリング工具「MD90」を開発し、2023年4月21日より販売を開始しました。この製品は、特にアルミ部品の加工に最適化されており、業界のニーズに応える形で設計されています。
アルミ部品需要の高まり
近年、自動車の燃費向上や電気自動車(EV)の普及により、軽量かつ高強度なアルミ部品の需要が増加しています。これに伴い、製造現場では小型の加工機械を導入する企業が増え、その機械での効率的かつ高品質なアルミ部品加工が求められています。「MD90」は、こうした市場のニーズに応えるために設計されました。
MD90の特長
「MD90」では、以下の特長が際立っています:
1.
超多刃設計による高剛性
「MD90」は24枚刃の超多刃仕様(直径125mmの場合)を採用しており、高い剛性を誇ります。この設計により、振動を抑制しつつ、テーブル送り速度が24,000mm/minを超える高能率加工が実現可能です。
2.
軽量設計で小型マシンとの互換性
アルミボディのホルダも用意されており、小型マシン(BT30)との適合性が確保されています。これにより、様々な現場での利用が可能となっています。
3.
高品位加工の実現
PCDインサートは、バリを抑制するための専用設計が施されており、面粗度は0.8μmRa以下を達成します。また、ツインポイントクーラントと流線型チップポケット構造により、優れた切りくず処理が可能です。
4.
ニーズに応じたカスタマイズ
お客様の要求に応じて特注品も用意されており、加工径はφ20mmから350mmまで選べ、刃先の仕様も用途に応じてカスタマイズ可能です。
価格とモデル
「MD90」は様々な型番で提供されており、以下の希望小売価格(税抜き)が設定されています。
- - インサート: 4型番、11,430円~14,840円
- - ホルダ(鋼ボディ): 3型番、134,620円~210,940円
- - ホルダ(アルミボディ): 10型番、286,200円~549,080円
対象業界と推奨素材
「MD90」は主に自動車産業向けに設計されており、推奨される被削材はアルミニウム合金です。この新しいミーリング工具は、現代の製造現場において求められる効率性と品質を両立させる「最高」の選択肢となることでしょう。
このカッタの導入により、アルミ部品加工の効率と品質が大幅に改善されることが期待されています。京セラが生み出した「MD90」にご注目ください。