BioPhenoMA、再び飛躍の時を迎える
東京都新宿区に拠点を置く株式会社BioPhenoMAは、2023年4月に設立された新興企業で、今回約1.9億円の資金をプレシリーズAラウンドで調達しました。この資金調達は、早稲田大学ベンチャーズ株式会社とJMTCキャピタル合同会社を引受先として行われ、今後の研究開発や事業展開の基盤となる重要なステップです。
目指す医療の革新
BioPhenoMAは、がんや神経変性疾患、具体的にはアルツハイマー病やパーキンソン病に関連する研究開発を行っています。血中バイオマーカーの定量試薬開発を通じて大手製薬会社と共同研究を進めており、この分野における技術力が業界内で注目されています。また、同社は自身の免疫チェックポイント分子であるPD-L1の高感度測定研究用試薬を開発しており、11月下旬からの受注開始が予定されています。
新たな資金調達の意義
今回の資金調達によって、BioPhenoMAは現在進行中の共同研究や委託研究の強化を図るとともに、自社研究開発におけるさらなる製品化を目指します。がんや神経変性疾患領域に対する取り組みを強化することにより、高度な医療の実現に向けて一歩前進すると言えるでしょう。さらに、エクソソームをはじめとした他のバイオマーカーの研究開発も進める計画です。
TN-cyclon™技術の強み
BioPhenoMAが大きな武器としているのは、「TN-cyclon™」という極微量タンパク質の検出技術です。早稲田大学伊藤悦朗教授によって開発されたこの技術は、一般的なバイオラボの設備を用いて血液やエクソソーム中の微量なタンパク質を超高感度で測定することが可能です。この技術は、医療の現場での応用が期待されており、特に病気の早期発見や新たな治療法の確立に寄与することが見込まれています。
未来へのビジョン
BioPhenoMAは「誰もがどこでも簡単に極微量タンパク質検出を行える革新的なプラットフォームを創生し、生物医学分野の更なる進歩に貢献する」というミッションを掲げており、今後もその実現に向けた研究開発を積極的に推進する方針です。医療とバイオテクノロジーの交差点で新しい価値を創造するBioPhenoMAの動向には、今後ますます目が離せません。
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