町工場の名品を新たに復活させる！工業系レセップの魅力とその背景

町工場の名品、工業系レセップが復活！

東京都新宿区にある株式会社TOOLBOXは、惜しまれながらも2022年に生産が終了した直付け照明器具「工業系レセップ」を再生することを決定しました。これにより、かつて多くの人々に愛用されていたこの照明器具が再び手に入ることになり、多くのファンが期待を寄せています。

工業系レセップとは？

「工業系レセップ」は、笠松電機製作所が製造した裸電球用レセップシリーズで、2011年にTOOLBOXが取り扱いを始めました。年間約5,000個が販売される人気商品で、無骨でインダストリアルなデザインが特長です。この照明器具は、露出配管に良く合うため、リノベーションされた空間にぴったりです。

製造元の笠松電機製作所は、創業105年を誇る町工場であり、主に工場用の照明器具を手がけています。そのため、製品には高い品質が求められ、それが多くの支持を集めてきました。

復活の経緯

工業系レセップは人気が続く中、2022年に笠松電機製作所が突然、電気照明器具製造業から撤退することを発表しました。このニュースは、リノベーションや建築業界に多大な衝撃を与えました。特に、この製品を愛用していた建築家や設計者にとっては、貴重な選択肢の喪失を意味しました。

その後、TOOLBOXには「何とか工業系レセップを復活させてほしい」という多くの声が寄せられました。そうした声に応える形で、TOOLBOXは笠松電機製作所との協議を重ね、製品の復刻を決定しました。

新たに開発された工業系レセップは、元のデザインにできる限り忠実に再現されているっており、高さのあるスタンダードなタイプと、埋め込んで使用するフラットタイプの2種類が用意されています。これにより、顧客の選択肢も広がりました。特に、フラットタイプには新たにブラックとホワイトのカラーが追加され、これまでのグレーに加えて、さまざまなインテリアに適合できます。

思いを込めた復刻版

復刻版では、元々のデザインである「KASAMATSU」のシルバーキャップを再現し、定格ラベルも当時の仕様を可能な限り復元しました。このように、TOOLBOXは細部にわたって製品の品質を追求しています。

町工場の現状と復刻への思い

今回の復刻の背景には、後継者不足や高齢化によって町工場が撤退する現状があります。中小企業庁によると、2023年には後継者不在による倒産が509件に達し、これは過去最多の数です。さらに、2055年には約245万人の中小企業の経営者が70歳に達すると予測されています。このような未来を見据え、TOOLBOXは少しでも多くの優れた製品や伝統技術を後世に受け継ぐことの重要性を認識しています。

商品ラインナップ

復刻版の工業系レセップには以下のラインナップがあります：

- 工業系レセップグレー（旧名：ソケット01）
- 工業系レセップブラック（旧名：ソケットブラック）
- 工業系レセップホワイト（旧名：ソケットホワイト・色調整あり）
- 工業系レセップフラットグレー（旧名：ソケットフラット）
- 工業系レセップフラットブラック（新商品）
- 工業系レセップフラットホワイト（新商品）

いずれも屋内用で、上限100Wの白熱灯や電球形蛍光灯、LED電球に対応しています。価格は各2,800円（税込）で、2024年2月29日13時から販売開始の予定です。

まとめ

TOOLBOXが復刻版の工業系レセップを通じて、町工場の素晴らしい技術や製品を後世に伝えていく姿勢は、顧客からの支持を集めています。今回の復刻を契機に、さらなる優れた名品が市場に流通することを期待しています。商品はTOOLBOXの公式サイトで購入可能なので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。