高齢者の漢字スキル向上!80代のアクティブシニアも挑戦中
日本漢字能力検定協会が2023年度の漢字検定の受検データを発表しました。特に80代の志願者と合格者の数が顕著に増加しており、高齢者の学びとその意義が注目を集めています。
増加する80代の志願者と合格者
2023年度の年間志願者数は1,415,116人で、合格者数は790,425人に達しました。全体的には前年と比較して若干の減少も見られるものの、年代別に見ると特に80代においては志願者数が110.3%、合格者数が117.0%と前年からの増加を示しています。
これは、漢検が持つ魅力や効果に加え、高齢者が積極的に学び続けようとする姿勢が投影されています。現代のアクティブシニアは、65歳から75歳という前期高齢者の枠を超えて、80代でもチャレンジ精神を持つことが分かります。
漢字能力がもたらす益
漢検には、年齢制限がなく、誰でも参加できるという特徴があります。この年齢層の増加は、漢検が認知症予防やコミュニケーション能力の向上に寄与するという考えが浸透していることを示しています。特に、高齢者施設では、漢検を通じたレクリエーション活動が導入されてきており、団体での受検風景も見られます。
科学的な裏付け
公益財団法人 日本漢字能力検定協会は、京都大学との共同研究を通じて、手書きの漢字が脳機能に与える影響を調査しました。その結果、手書きの習慣がある人は、認知機能テストの点数において有意な差が見られたことが確認されています。この研究結果は、高齢者が漢検を受検する意義を一層裏付けるものです。
最年長合格者のエピソード
2023年度の最年長合格者は96歳で、通所するデイサービスで受検を行った方でした。彼女は多趣味で意欲的に日常生活を楽しんでいるようです。このような高齢者の姿勢が、アクティブシニアというカテゴリーを広げています。高齢者の生涯学習の重要性が再認識され、社会全体での支援が必要となることでしょう。
結論
漢字検定は、志願者や合格者のデータを通じて、学び続ける高齢者の意欲を明らかにしています。今後も、80代以上の方々がアクティブに学び続ける姿は、多くの人に勇気を与えてくれることでしょう。これからも漢検は、世代を問わず学びと成長の場を提供し続けていくことが期待されます。