川西市郷土館の旧平安邸、見学再開
兵庫県川西市に位置する郷土館の旧平安邸が、令和5年10月12日に見学の受け入れを再開しました。この再開は、約1年間にわたって実施されていた耐震補強および改修工事が無事に終了したことによるものです。旧平安邸は国登録有形文化財であり、兵庫県の景観形成重要建造物にも指定されています。
改修工事を手掛けたのは、歴史ある㈱金剛組です。同社は飛鳥時代から続く企業であり、その実績には四天王寺の再建や国宝住吉大社本殿の保存修理などがあります。そのため、今回の工事も高い技術力と豊富な経験が活かされました。
見学再開記念講演会
見学再開を記念して、10月12日には「旧平安家住宅耐震補強改修等工事竣工記念講演会」が開催されました。この講演会では、改修工事の設計を担当した特定非営利活動法人 阪神文化財建造物研究会の俵嘉久氏が工事の概要を報告し、神戸大学の名誉教授であり川西市文化財審議委員会委員長の足立裕司氏が講演を行いました。その後、参加者35名による旧平安家住宅の見学会が実施されました。
展示会の開催
さらに、現在旧平安邸では複数の展示会も開催されています。まず、令和6年10月12日から12月14日まで、和紙ちぎり絵作家の國廣アサ子さんによる「和紙ちぎり絵 アサコテン」が行われます。ここでは、首相官邸に5年間飾られていた「雷神像」をはじめ、様々な受賞作品や動物画、風景画などが展示されます。
次に、耐震補強改修等工事の様子を報告する展示も予定されています。こちらは10月12日から11月27日までの期間、工事の過程を写真や資料で紹介し、使用された鬼瓦や銅板なども展示される予定です。
施設の詳細情報
川西市郷土館の開館時間は午前10時から午後4時30分までで、入館は午後4時までとなっています。特に月曜日は休館日ですが、祝日の場合はその翌平日が休館とされます。また、駐車場は普通車が13台分設けられています。
入館料については、18歳以上の場合は300円(団体料金200円)、18歳以下は150円(団体料金100円)となっており、詳細は川西市の公式ホームページで確認できます。
これからも旧平安邸では様々な催しが予定されており、多くの来場者に親しまれる文化的な拠点となることでしょう。