JUKIの新たな挑戦、1本針ミシン「DX-01」
JUKI株式会社から、最上位モデルの1本針本縫いミシン「DX-01」が6月11日に日本国内でリリースされる。
このミシンは6本ベルトによる生地送りを支援するアシスト機構を搭載し、従来の技術者の熟練度に依存しない新たな縫製の可能性を開く。
新技術の導入
「DX-01」の最大の特長は、その
「6本ベルト送りアシスト機構」である。この機構は、上下に配置された6本のベルトを精密に制御し、複雑な生地送りを実現する。これにより、肩や襟のカーブなどの立体的な縫製作業が容易になり、アパレル製造における難しい工程を効率化する。近年、縫製工場では熟練技術者の減少が深刻な問題となっており、DX-01は労働力不足に貢献する画期的な製品と言える。
使いやすさの向上
新しいミシンは、熟練技術がなくても難易度の高い縫製が可能になる「脱技能化」を実現した。特に、いせ込みやカーブ縫いなど、繊細な作業を必要とする部分でオペレーターの作業効率を向上させる。これにより、熟練者がいなくても高品質な縫製が実現できるようになる。
直感的な設定
DX-01の操作は非常にシンプルで、設定した縫い目の長さに対して上下、左右のベルトの差動量を(%)で入力するだけで済む。この直感的な入力方式は、オペレーターが簡単に最適な送り量を設定できるように配慮されている。
スレッドレスプレビュー機能
さらに、
新たな「スレッドレスプレビュー機能」を採用し、針が停止している状態でベルトのみを動かす「縫わない試縫い」が可能になった。これにより、従来の試縫いで発生する糸のほどき工程を不要にし、段取り時間を短縮。また、生地の無駄を減らすことにも寄与している。
オペレーターフレンドリーな設計
DX-01は、オペレーターが使いやすい設計も考慮されている。膝押え上げレバーや返しレバーなどのアナログ的な操作性が維持され、さらに3種類の機能を割り当て可能な「3連カスタムスイッチ」が新たに備わっている。また、縫い幅に応じて自動的に定規の位置が移動する「アクティブ吊り定規」も装備し、デジタルミシンならではの新たな便利さを提供する。
環境への配慮
また、DX-01は「JUKI SUSTAINABLE PRODUCTS」としても認定され、生産性や操作性のみならず、消費電力の削減や作業環境の向上も実現している。これにより、環境に優しい製品開発を進めるJUKIの姿勢が示されている。
価格と今後の展開
日本国内での希望小売価格は
1,060,000円(税別)となっており、海外市場への展開は2025年6月以降を予定している。高性能化が進む現代の縫製業界において、「DX-01」は多くの課題を解決し、より良い製品作りのサポートを行う新たなパートナーとなることだろう。
詳細な情報は
JUKIの公式ウェブサイトをご覧ください。発売日は2025年6月11日で、さらなる情報も公式サイトで更新される予定だ。