美味しさの新たな挑戦、福粕花
福島県郡山市に本社を置く株式会社スペースワンは、福島県の豊かな農産物の魅力を広めるため、「贈ろう 食べよう ふくしま秋の恵み2025」キャンペーンを展開しています。このキャンペーンの一環として、福島県産品オンラインストア「ふくしま市場」のアンバサダーが、酒「福粕花」を手掛ける池田農場と、名高い「ゆうだい21」を育てる吉成農園を訪れました。
福粕花の誕生
「福粕花」は、福島県の農業と和牛の新たな挑戦の成果です。このプロジェクトは福島県、福島大学、全農福島の協力により進められ、約4年間もの歳月をかけて開発されました。主な目的は、農産物の風評被害を払拭しつつ、最高品質の和牛を提供することです。特に「福粕花」の特長は、出荷前の90日間、1日あたり約100gの酒粕パウダーを飼料に与えることで、肉質が柔らかく、香り高い肉に仕上がることです。
この香りは、ラクトン類によるもので、消費者に新たな肉の楽しみを提供します。また、肉質等級においては和牛の中でも最高級とされる「5等級」にのみ認定され、厳選された福島牛だけが「福粕花」の名を持つことが出来るのです。
生産者の想い
先ず訪れたのは池田農場です。ここの代表である安達社長、次長の田村さん、そして生産者の三島木さんが温かく出迎えてくれました。池田農場は福粕花の試験飼育において重要な役割を果たしてきた農場で、約2年間にわたって子牛を丁寧に育てています。
実際に酒粕パウダーを与える現場を見学し、酒粕の効果や仕上げ期間の秘密について、様々な貴重な話を伺いました。出荷前の90日間の管理の重要性が強調され、品質に対する生産者の真摯な姿勢が伝わってきました。
吉成農園の挑戦
次に訪れた吉成農園では、オーナーの吉成邦市さんが高品質な米作りを実践しています。彼は10ヘクタールの広大な田んぼで、「ゆうだい21」や「ササニシキ」といった品種を育て、化学肥料や農薬に依存しない漢方農法を導入しています。さらに、スマート農業技術を用いた高精度な管理を通じて、安全で美味しい米作りに取り組んでいます。
震災後の意識の変化と、それに伴う農業へのアプローチが吉成さんの米作りに大きく影響を与えていることがうかがえました。また、現地での食べ比べも行い、それぞれの品種の特徴や風味について直接お話を伺うことができました。
福島の未来を見据えた取り組み
今回の訪問は「生産現場を見たい」というアンバサダーのリクエストと、生産者の協力により実現しました。生産者が手間をかけて育てていることが、美味しさにつながるのだと参加者は実感しました。
福島県を支える生産者たちの熱意や努力が、県産品の新たな魅力として発信され、私たち消費者にその味を届けられるのは嬉しい限りです。「ふくしま市場」では今後も生産者と消費者をつなぐ企画を進め、新たな福島の魅力を発信していきます。
福粕花をぜひお試しください
「福粕花」の肉質は非常に柔らかく、ジューシーな味わいが特徴です。現在、「ふくしま市場」ではこの新ブランド牛を用いた様々な商品が販売中です。ローストビーフやすき焼き用の肉など、いずれも福粕花ならではの肉の旨みを感じることができる逸品です。皆さんもぜひ、福島の魅力を味わってみてください。