練習船「鳥羽丸」の魅力を体感できる場を提供
三重県鳥羽市にある鳥羽商船高等専門学校は、令和7年の6月18日と19日に開催された大阪・関西万博2025 EXPO共鳴フェス「高専未来チャレンジ」に出展しました。このイベントは、全国の高等専門学校から集まった学生たちが自らの学びの成果を発表し、社会での役立ちを考える機会として設けられています。鳥羽商船高専からは、商船学科の5年生3名と教職員7名が参加しました。
また、これに合わせて、神戸港では練習船「鳥羽丸」の一般公開も行われました。この最新鋭の練習船は、令和7年3月14日に竣工したばかりで、遠隔操船システムや自律航行システムなど、最先端の設備が搭載されています。デジタルコックピットや多機能設備が組み込まれ、海事技術者を育成するために設計されています。災害時の支援船としても活用可能なため、その応用範囲は広いです。
万博での出展内容
「高専未来チャレンジ」では、新しい練習船「鳥羽丸」の模型が展示され、遠隔操船システムのデモンストレーションも行われました。参加者は、船の底や外観について理解を深めることができました。実際に模型を見た来場者からは「普段見られない部分が見れて勉強になった」との声も。一方で、参加した学生や教職員は、船の持つ魅力を伝えるために積極的に説明を行い、多くの質問を受けました。
「鳥羽丸」にはどのような設備があるのか、どのように学生たちが学んでいるのかに関する関心が高く、学生たちは丁寧に答え、熱心にその魅力を伝えました。今回の出展では、実に1,000人以上の来場者があり、船の魅力や学生たちの姿を広く知ってもらう貴重な機会となりました。
一般公開の成功
一般公開では、学生たちが案内役を務め、船体内の各所を訪問者に紹介しました。船橋や機関制御室、エンジンルームや居室など、普段なかなか見ることができない場所を訪れることができました。訪問者からは「学生の案内がわかりやすく、貴重な体験ができた」という声が多く寄せられました。
一般公開には640名が訪れ、「学生の元気な挨拶が良かった」との感想もありました。学生たちも、来場者と英語でのコミュニケーションを取る貴重な体験をし、今後に活かす意欲を持っています。また、彼らは見学経路を工夫し、安全面の確認にも取り組みました。
今後の展望
学生たちの努力とその熱意は、参加者にも好評で、次回の一般公開へ向けて更なる工夫をしようと考えているようです。教職員の齊心船長は「学生たち自らプランを考えた今回の公開は成功だった」との感想を示し、今後の活動への期待を寄せました。鳥羽商船高専は、練習船「鳥羽丸」の魅力を一層発信するべく、これからの活動に取り組む構えです。
鳥羽商船高等専門学校の概要
鳥羽商船高等専門学校は、1875年に創立され、日本で最も歴史のある商船系の高等専門学校です。商船学科と情報機械システム工学科があり、科学的な思考と高い知識・技術を持つ技術者を育成しています。学校の公式ウェブサイトでは、さらに詳しい情報が提供されており、今後の教育活動にも注目が集まっています。
概要
- - 学校名: 独立行政法人国立高等専門学校機構鳥羽商船高等専門学校
- - 所在地: 三重県鳥羽市池上町1番1号
- - 校長: 古山雄一
- - 設立: 1881年
- - 公式ウェブサイト: 鳥羽商船高等専門学校