北電情報システムサービスが顧客データ基盤をクラウドで刷新
プロジェクトの概要
北電情報システムサービス株式会社は、テラスカイの支援を受けて、自社の顧客データ基盤を刷新しました。このプロジェクトでは、SalesforceのService Cloudと株式会社オプロの提供するサブスクリプション販売管理サービス「ソアスク」を導入し、業務の効率化を図っています。これにより、月間数十時間の作業時間削減とデータの有効活用を実現することが期待されています。
背景
北電情報システムサービスは、「FITWeb」や「FIT-Cloud」といったITソリューションを提供する企業です。特にFITWebは、フルスクラッチで構築したシステムで顧客情報を管理していたため、老朽化とブラックボックス化が進行していました。一方、FIT-Cloudでは表計算ソフトを用いて契約情報を管理していたため、手動での作業に多くの工数がかかっていました。このような非効率的な状況を改善するために、3つの顧客システム基盤を統合するプロジェクトが立ち上げられました。最終的にSalesforce Platformが選ばれた理由には、その高い拡張性と堅牢なセキュリティが挙げられました。
テラスカイの支援内容
テラスカイは、顧客システム基盤の刷新に向けて以下のような支援を行いました:
1.
データ移行用テンプレートの作成
- 顧客データの整理と加工を標準化することで、移行プロセスを円滑にしました。
2.
専用プログラムの開発
- ソアスクから会計システムへのデータ取り込みをスムーズにするプログラムを作成しました。
3.
細かなカスタマイズ
- 顧客への郵送物に合わせた帳票の印字位置を調整するなど、個別のニーズに対応しました。
このシステム基盤統合プロジェクトは2024年4月に始まり、2025年3月に完了する予定です。
統合の効果
システム基盤の統合により、以下の3つの利点が得られています:
1.
工数の大幅削減
- FIT-Cloudの運用にかかっていた手作業が不要になり、月間で数十時間の工数削減が実現しました。
2.
データ活用の推進
- Salesforceの機能を活用した迅速なレポート作成が可能になり、データの活用が進みました。今後はコールセンターの問い合わせデータの活用も視野に入れています。
3.
契約状況の可視化
- 顧客情報が一元化されたことで、営業が契約情報を迅速に確認できるようになりました。以前は時間がかかっていた確認作業が、即座に行えるようになったのです。
未来への展望
北電情報システムサービスのITサービス部では、今後も自ら考えて行動する文化が育まれており、Salesforce Platformを活用して内製開発を進める予定です。また、電子取引の強化やコールセンターでの生成AI活用にも取り組む方向で進めています。テラスカイは引き続き、北電情報システムサービスのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を支援し、さらなる可能性を広げていく考えです。
おわりに
このプロジェクトは、企業のデジタル化が進む中で、顧客データの管理を効率化する重要な取り組みとなっています。クラウド技術の導入により、効率性やデータの活用が一段と進むことでしょう。