徳間文庫、9月の新刊情報
2024年9月10日㈫、株式会社徳間書店から話題の新刊がリリースされます。
特に注目すべきは、直木賞受賞作家・澤田瞳子の『輝山』です。
澤田瞳子『輝山』の魅力
この作品は、カバーイラストを村田涼平が手掛け、544ページにわたる物語が展開します。『輝山』では、江戸後期の石見銀山を舞台に、無名の労働者たちの厳しい生き様を描いています。主人公・金吾は、代官所の中間として働き、命を賭けて銀を掘る掘子たちの運命や、家族を養う手子の少年、さらには銀を選別するユリ女などの姿に心を動かされる様子が描かれています。そして、金吾自身もまた、自らの人生の意義を考え直していくのです。この作品は、単行本が刊行される際に多くの書評を賛美し、待望の文庫化となりました。
巨匠・門田泰明の大河シリーズ
次に紹介するのは門田泰明の新作『拵屋銀次郎半畳記汝戟とせば 三』です。剣戟文学の巨匠である著者の作品は、いつでも時代劇ファンを魅了します。314ページのこの物語では、銀次郎が新しい任務に就く中で巻き起こる暗殺事件が描かれ、サスペンス満載のストーリーが展開されます。
有馬美季子『清少納言なぞとき草紙』
さらに、本月の新刊には有馬美季子の『清少納言なぞとき草紙』もあります。清少納言を主人公にした平安時代のミステリーで、怪事件が次々に発生する中、彼女が果敢に謎を解き明かしていく姿は見逃せません。
鳴神響一の旅情警察ミステリー
鳴神響一が手掛ける『警察庁ノマド調査官朝倉真冬城崎-嵐山連続殺人事件』も発売されます。父を殉職に追いやった巨悪と対峙すべく、真冬は壮絶な事件に挑む姿が描かれています。読者は、緊迫の展開に引き込まれることでしょう。
下村敦史と赤川次郎の新作
下村敦史が執筆した『情熱の砂を踏む女』では、女性闘牛士の成長物語が描かれ、スペインの闘牛文化がリアルに表現されます。また、赤川次郎の『半分の過去』では、夫の旧友を助ける妻の葛藤が描かれ、サスペンスを感じさせる内容となっています。
陳舜臣の集大成
最後に、陳舜臣による『桃源亭へようこそ 中国料理店店主・陶展文の事件簿』も注目です。生誕100年を記念して全短編を一冊にまとめた本作では、名探偵・陶展文が活躍し、昭和の神戸を舞台にした懐かしい風景とともに、ミステリーが展開していきます。
これらの作品は全て、2024年9月10日(火)に発売予定です。ぜひ、興味のある作品を手に取ってみてはいかがでしょうか。