2024年8月の中古車市場動向
2024年8月の自動車市場について、最新のデータを基にした分析をお届けします。月間の新車登録台数は、前年同月に比べて96.5%と一昨年の水準に及ばず、特に軽自動車の減少が顕著でした。これに対し、中古車の登録台数は95.1%に落ち込み、全体的に低迷している状況です。
新車市場では、通常8月はお盆休暇などの影響で登録台数が減少する傾向がありますが、今年は台風10号の影響で、特に九州地方のディーラーが営業停止に追い込まれたことも影響しています。これが、新車登録台数の減少に直結したと考えられます。特に、国産車の中でトヨタと日産を除く6社が前年実績を下回る状況が続いています。
新車登録台数の推移
月 | 登録台数 | 前年比 |
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- | - | --- |
6月 | 373,599台 | 95.1% |
7月 | 405,175台 | 106.9% |
8月 | 328,471台 | 96.5% |
月平均 | 345,999台 | 96.7% |
中古車市場の動向
中古車市場に目を向けると、2024年6月から8月にかけて、登録台数はどうなったのでしょうか。
月 | 登録台数 | 前年比 |
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6月 | 505,839台 | 93.2% |
7月 | 563,618台 | 110.0% |
8月 | 467,267台 | 95.1% |
月平均 | 520,645台 | 101.4% |
8月は輸送費の高騰や海運の影響で、中古車の輸出台数も前年を下回っています。しかし、低価格車両の輸出に関しては限定的な影響と考えられています。輸送費用の問題は今年中続く見通しですが、トヨタが新車の生産計画を引き上げたことにより、新車登録台数が15〜20%程度増加する可能性が見込まれています。これは、中古車市場にとっては良いニュースです。新車の販売が増えることで、買い替えが促進され、中古車市場への供給が期待されます。
ただし、現状は相場が高止まりしており、新車の増産がどの程度価格に影響を与えるかは不透明です。また、情勢の変化に敏感に対応しなければならない点も留意が必要です。
中古車販売傾向
「車選びドットコム」に基づいた国産車の中古車販売傾向のデータもあるため、以下にシェアを示します。ボディタイプ別では、軽自動車が引き続き1位をキープしており、ミニバンやセダンが続いています。
2024年8月 ボディタイプ別販売ランキング
1. 軽自動車 - 34.5% (+2.0%)
2. ミニバン/ワンボックス - 15.9% (-0.6%)
3. コンパクト/ハッチバック - 13.1% (-1.5%)
4. 軽バン/軽ワゴン - 10.4% (+2.1%)
5. セダン/ハードトップ - 6.9% (+0.6%)
車種別販売ランキング
1. セレナ(日産) - ↑ (前回2位)
2. エブリイ(スズキ) - ↑ (前回7位)
3. プリウス(トヨタ) - ↓ (前回1位)
4. タントカスタム(ダイハツ) - ↓ (前回3位)
5. ワゴンR(スズキ) - ↑ (前回9位)
まとめ
2024年8月の中古車市場は、前月比・前年比ともに減少傾向にあり、特に軽自動車が影響を受けています。しかし、新車の生産増が期待されることから、中古車市場にとっての明るい材料が見え始めています。引き続き市場の動向を注視し、適切な経営戦略を立てる必要があります。