栃木市とピジョン、包括連携協定を締結
栃木県栃木市とピジョン株式会社が2025年12月19日、「子育ちに喜びを感じられるまちの実現に向けた包括連携協定」を締結しました。この協定は、フードロス対策や子育て環境の向上を目的とし、さらには災害時の物資供給を担う協力関係を強化することを目指しています。
協定の背景と目的
ピジョンは、「赤ちゃんをいつも真に見つめ続け、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にします」という理念のもと、事業を展開しています。特に、近年は子育て支援に力を入れており、地方自治体と連携し、育児支援に取り組んでいます。また、「あかちゃんの防災」という観点から、持続可能な地域づくりを目指し、2022年9月からは「『あかちゃんとそなえの輪』推進プロジェクト」を立ち上げました。
いっぽう栃木市は、すべての子どもや若者が幸せに生活できる社会を目指し、2025年3月には『栃木市こども計画』を策定しました。この計画は、子どもたちが豊かに成長できる環境を整えるための施策を展開していますが、特に災害時においては、迅速かつ安定したベビー用品の供給が求められていました。そこで、両者は協力を通じて、災害時の課題を共に解決する道を選びました。
協定の具体的な取り組み内容
この協定には、以下のような具体的な連携事項が含まれています:
1. フードロス削減に寄与する期限切れ商品の提供
2. 子育て環境の質向上に関する取り組み
3. 子どもの災害時の備えと物資供給に関する施策
4. SDGsの達成を促す取り組み
5. その他、双方が必要と考える施策の協議
特に、災害時には哺乳瓶やレトルトフード、調乳用水など、子どもに必須の物資が迅速に供給される仕組みが整備されます。これにより、災害発生時にも子育て世帯の不安が和らぐことが期待されています。
開催された調印式の様子
協定の締結にあたり、調印式が栃木市役所で行われました。この式には栃木市の大川秀子市長と、ピジョンの執行役員である大口将利が出席し、協定書にサインを交わしました。この際、大川市長は「こどもまんなか社会の実現に向けて、地域全体でこどもや子育てに関わる意識を共有し、質の高い支援を提供していく」ことを強調しました。大口本部長も、ピジョンのノウハウを地域に還元し、親たちが安心できる育児環境作りに尽力する意向を示しました。
今後の展望
今回の協定締結は、栃木市にとっても、ピジョンにとっても大きな一歩です。災害時の物資供給を行う包括連携協定の締結は栃木県では初めての試みとなり、他の自治体にとっても模範となるでしょう。両者が協力し、赤ちゃんやそのご家族に優しい地域社会を築いていくことが期待されます。
今後も、ピジョンは全国各地で赤ちゃんとその家庭を支えるために様々な取り組みを推進してまいります。