公益財団法人花王芸術・科学財団が、2025年度の助成先を発表しました。同財団は、芸術文化活動72件に対して合計2,971万円、また「花王科学奨励賞」として10件の独創的な研究に2,000万円を助成します。これにより、助成件数は合計82件、助成総額は4,971万円になります。
芸術文化活動助成について
2025年度の芸術文化活動に対する助成決定は、236件の応募の中から選ばれた72件です。助成内容には、プロの団体が行う美術展や音楽公演が含まれます。今年度からは新たにメディアアート分野が設けられ、デジタル技術を用いた作品に対する支援が行われます。具体的には、美術展覧会が25件(91件応募)、メディアアート展覧会が16件(25件応募)、音楽公演が31件(120件応募)という内訳です。
助成金の内訳
- - 美術展覧会:1,000万円
- - メディアアート展覧会:971万円
- - 音楽公演:1,000万円
この助成活動は、1991年の設立以来続いており、2025年度までの総助成件数は2,178件に達し、総額は13億7,153万円に上ります。
花王科学奨励賞について
科学分野においては、「表面の科学」をテーマに、若手研究者を対象とした花王科学奨励賞が設立されました。公募を行った結果、59件の応募の中から10件が選ばれ、それぞれ200万円の助成金が受けられます。今年度の助成対象は化学・物理学、医学・生物学の二分野にわたります。
助成金の内訳
- - 化学・物理学:1,000万円(5件)
- - 医学・生物学:1,000万円(5件)
この賞は1998年度から開始され、受賞者数は279名、助成総額は3億6,900万円に達しています。
公益財団法人花王芸術・科学財団の紹介
花王芸術・科学財団は、1990年に設立され、芸術文化支援を目的として活動を開始しました。その後、1997年には科学技術分野にも事業を拡大し、両分野への支援を行う「花王芸術・科学財団」として運営しています。
理事長の長谷部佳宏氏は、花王株式会社の社長執行役員で、彼のもとで多岐にわたる支援を行い、女性研究者や奨学金制度なども併せて整備しています。
結論
花王芸術・科学財団による支援は、今後も芸術と科学の発展に大きく寄与すると期待されます。これらの活動は、創造的かつ学問的な成果を生み出す風土を育むことになるでしょう。今回の助成や賞の発表は、それを後押しする重要な一歩となります。