千葉・佐原の歴史的建物を活かした新しい結婚式プラン始動
千葉県香取市の佐原において、地域資源を活用した新たな結婚式プランが始まります。これは、千葉県指定有形文化財である三菱銀行佐原支店旧本館、通称佐原三菱館を利用し、地域の活性化を目指す取り組みの一部です。バリューマネジメント株式会社が展開するグループブランド「VMG HOTELS & UNIQUE VENUES」は、香取市とこの歴史的建物の指定管理者である「小野川と佐原の町並みを考える会」と共同で実施協定を締結しました。
地域活性化の背景
関東周辺でも進行する人口減少や産業の移転は、この地域でも深刻な問題となっています。そのため、新たな訪問者を呼び込むコンテンツが欠かせません。佐原は江戸時代に栄えた土地であり、その当時の風情が今でも残っています。この地域を「江戸優り(えどまさり)」と称する文化的背景もあり、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。この背景には、地域住民が一体となって観光まちづくりに取り組んできた努力があります。
結婚式プランの詳細
佐原三菱館は、大正3年に建設された洋風建築で、赤煉瓦が印象的です。建物内には大理石と装飾漆喰の暖炉があり、その美しさが多くの人々を惹きつけています。この歴史的建物を結婚式や前撮り、フォトウエディングに利用することを目的とした実施協定により、2025年7月からこのプランが始まることになります。
「佐原のまちおこしを結婚式で」という目的に沿い、佐原商家町ホテル NIPPONIAは、元は酒造の蔵を結婚式場として改装し、香取神宮挙式や花嫁舟を使った特別な結婚式を提案しています。多様化するニーズに応えるため、この新しいプランでは、地域に根ざした結婚式を提供することを目指しています。
挙式の流れ
結婚式のプランでは、30名様から60名様までの挙式プランが用意されており、参加者の希望に応じて異なるスタイルの披露宴を楽しむことができます。さらに、フォトウエディングプランも用意されており、洋装や和装での撮影が可能です。このように、結婚式を通じて地域の文化や歴史に触れられる体験が得られます。
素晴らしい体験を届ける「ウエディングパスポート」
挙式を終えた新郎新婦には「ウエディングパスポート」が贈られます。これにより、結婚式の後も地域を満喫できる機会が提供されます。このパスポートには、地元の十店舗が厳選されており、佐原の魅力を再発見することができます。
まとめ
佐原三菱館を活用したこの結婚式プランは、地域住民自身の手で守られてきた歴史的建物をさらに多くの人々に知ってもらうための試みです。また、地域経済や文化の循環にも寄与することを目的としています。地元と密接に結びついた新しい結婚式の形として、佐原ならではの結婚式体験を提供することが期待されています。新郎新婦やその家族にとって、記念すべき一日を特別な形で演出するこのプランは、地域資源を活用した地域活性化の新しい形ともいえるでしょう。