iromoriが描く色彩の世界
2019-02-14 08:20:12
京友禅の新しい形「iromori」—色を贈るファブリックの魅力
京友禅の新しい形「iromori」
富宏染工株式会社が立ち上げた新的ファブリックブランド「iromori」は、京友禅の伝統を守りながらも、現代のライフスタイルにフィットする新たな可能性を提供しています。2019年3月にオープンしたこのブランドのストアは、京都市中京区に位置し、訪れる人々に色とりどりのファブリックを紹介しています。
自然の色を取り入れたファブリック
「iromori」のファブリックは、自然界から抽出された色で染められた京友禅が特徴です。このブランドは、「色を贈る」というテーマのもと、独自の色言葉と共に、色鮮やかなファブリックを展開。また、布地は従来の着物サイズの制約を超えた、90センチという幅を実現。これにより、洋服やインテリアにも利用しやすく、幅広いシーンで楽しめるアイテムとなっています。
このファブリックは、店頭にて10センチ単位で購入でき、消費者のニーズに応えられる柔軟な販売方法を採用しています。ファブリック一枚一枚には、iromoriオリジナルの色言葉が添えられ、購入者に特別な意味を持たせています。
京友禅と職人の技巧
富宏染工は1960年に創立され、手描き友禅の技法を用いて、高い技術を誇る職人たちによって形成された作品を提供しています。特に、代表取締役社長である藤井寛氏は、皇后陛下の訪問着や紀宮様の振袖を手掛けたことで知られており、その実力は業界内外で評価されています。
手描き友禅は、約14〜15の工程から成り立ち、それぞれの工程には専門の職人が位置しています。富宏染工では、特に古典的なデザインや四季の模様を得意とし、色彩に関しても独自の染め方を採用しています。こうした職人技術の継承は、ブランドの大きな強みです。
次世代職人の育成と新たな展開
新ブランド「iromori」は、次世代の職人育成や和装分野以外への展開を目指しています。洋服やインテリアなど、多岐にわたる分野での活躍を視野に入れ、株式会社ANDや二ミリデザインとの連携を強化しています。
特に、店舗やホテル、さらには建築に関連したインテリアファブリックとしての活用も考えており、さまざまなシーンで「iromori」のファブリックが使われる未来を見据えています。また、海外展開についても積極的に取り組み、国内外でのブランドの位置づけを確立していく考えです。
まとめ
新ブランド「iromori」は、京友禅の伝統を尊重しつつ、現代のニーズに応えるファブリックを提供しています。色を通じて大切な人との絆を深める、または自分自身を守るためのアイテムとして、このブランドのファブリックに触れてみてはいかがでしょうか。色彩と素材の融合によって、新たな日常が始まることを期待しています。
会社情報
- 会社名
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富宏染工株式会社
- 住所
- 京都府京都市中京区蛸薬師新町西入不動町175-9
- 電話番号
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075-221-2743