令和6年9月の鉄道輸送統計、旅客数は前年比増加も未だ2019年には及ばず
鉄道輸送統計月報(令和6年9月分)
国土交通省より、令和6年(2024年)9月分の鉄道輸送統計が発表されました。この報告では、旅客および貨物の輸送量が詳しくまとめられています。
1. 鉄道旅客輸送量の概要
令和6年9月における旅客輸送量は総計で19億2257万人でした。前年同月と比較すると、3.4%の増加が見られますが、2019年同月と比べると15.0%の減少となっています。旅客人キロの総計は319億人キロで、前年同月比は3.5%増加していますが、やはり2019年同月比では14.1%減という結果でした。
旅客輸送を具体的に見てみると、JR旅客会社は708,440千人で前年同月比103.5%、2019年同月比86.7%の実績を持っています。特に新幹線の利用は29,340千人で、前年同月比109.1%、2019年同月比97.9%と堅調に推移しています。これに対し、民鉄(JR以外)の旅客数は1,214,131千人で前年同月比103.4%、2019年同月比83.9%となっています。
2. 鉄道貨物輸送量の動向
一方、貨物輸送量については厳しい数字が出ました。令和6年9月の貨物数量総合計は295万トンで、前年同月比で8.9%減少し、また2019年同月と比べると19.5%の減少が見られました。貨物トンキロの総計は14億トンキロで、前年同月比9.9%減、2019年同月比20.9%減と、どちらの指標も下降トレンドにあります。
貨物の内訳を見ると、コンテナ貨物は1,602,359トンで前年同月比90.4%、2019年同月比77.6%。車扱い貨物は1,346,052トンで前年同月比91.9%、2019年同月比84.3%という状況でした。
3. 今後の展望
これらの数字から、鉄道の旅客輸送は回復基調にあるものの、未だコロナ禍以前の水準には達していないことが明らかになりました。特に、貨物輸送については長期的な下降傾向が続いており、今後の対策が必要とされています。
国土交通省は、これらの統計情報を元に各種政策を進めると同時に、鉄道の利用促進を図るための施策を検討しています。
詳しい情報は、国土交通省の公式ウェブサイトにて「鉄道輸送統計月報」を参照してください。作成されたデータの正確性を保つためには出典を明記する必要があります。