山口七夕ちょうちんまつり2020、オンラインで開催
2020年は新型コロナウイルスの影響により、全国各地で多くの夏祭りが中止されました。山口県山口市でも、毎年8月6日と7日に行われる「山口七夕ちょうちんまつり」が中止となるという残念なニュースが発表されました。この祭りは約600年の歴史を持ち、日本三大火祭りの一つに数えられ、夏の風物詩として市民に親しまれてきました。しかし、中止が決定した後、地域の人々は「こんな時こそみんなでひとつになりたい」との思いから、代替案の検討を始めました。
無観客での灯りの祭典
その結果、クローズド・無観客の形式でちょうちんを飾り、YouTubeで配信することになりました。「山口七夕ちょうちんまつり2020 #おうちでちょうちんまつり」というテーマのもと、8月7日に実施されるこのイベントでは、山口市出身の詩人・中原中也の作品が朗読される予定です。朗読を担当するのは、山口高校演劇部のメンバーたち。さらに、鷺流狂言や原田侑子さんのライブパフォーマンスも行われ、祭りの雰囲気を盛り上げます。特に、地元のアスリートたちや著名人からのメッセージも紹介される予定で、楽しみにしている住民も多いことでしょう。
医療従事者への感謝の意
今年のちょうちんには、通常の紅ちょうちんだけでなく、新型コロナウイルスの治療や検査に尽力している医療従事者への感謝の気持ちを込めた「ブルーちょうちん」も取り入れられます。
これにより、街全体で「ありがとう」とのメッセージを送ることができます。祭りの意義を再確認し、地元の誇りと共に新しい形での祭りを祝う姿勢は、まさにコロナ禍においても希望の光を灯します。
参加者も楽しめる企画
また、市民に参加を促すための取り組みも実施されます。「#おうちでちょうちんまつり」と題したこの企画では、自宅でちょうちんを飾り、写真を撮影してSNSにアップすることが奨励されています。投稿された写真は、YouTube配信の際に紹介されるほか、抽選で山口市の特産品が当たるチャンスもあります。市民にとって、オンラインでも参加できる形の祭りは、新たな楽しみとして捉えられています。
視聴方法とちょうちん販売情報
ライブ配信は8月7日(金)午後8時からスタート予定です。視聴は特設サイト(
https://chouchin2020.com)から可能です。また、ちょうちんは特産品ショップ「やまぐちさん」や、インターネットショップ「OH!YEAH!やまぐち」(
https://ohyeah-yamaguchi.com/)で購入できます。販売価格は800円(送料込み)で、購入者には家庭で楽しく飾ってもらえることが期待されています。
このように、コロナによって困難な状況が続く中、山口市は新たな形で伝統を尊重し、地域の結束を強める機会を創出しています。多くの人々が参加し、愛着のある夏の風物詩を共に感じることができるこのイベントに、期待が寄せられます。