NEC、新たにデータセンター間を高速接続するパッケージソリューションを発表
NECは本日、データセンター間を結ぶ波長分割多重(WDM)ネットワークのオープン化に応じた新しいパッケージソリューションを通信事業者およびデータセンター事業者向けに提供開始しました。このソリューションは、ネットワーク製品の提供から伝送設計までを統合し、顧客の負担を軽減することを目的としています。
WDMネットワークの変化
最近のIT業界では、データセンター間のWDMネットワークが急速にオープン化しています。以前は、単一のベンダーが全ての機器を提供するモデルが主流でしたが、現在では異なるベンダーの製品を組み合わせた柔軟な構成が求められるようになっています。この流れには、多くの利点がありますが、新たな技術的な課題も浮上しています。
特に、異なるベンダーから機材を調達することで、選定や統合のプロセスが複雑化するといった問題が挙げられます。また、マルチベンダー環境では、管理業務の負担も増えることが明らかになっています。これらの課題に応えるために、NECは独自のソリューション提供を決定しました。
NECの新パッケージソリューションの特徴
NECは、従来のWDM光トランシーバに新たに光アンプやパッシブWDM製品をラインナップに加えました。この新機能により、ネットワークの構築や伝送設計を効率的に行えるようになります。具体的には、以下のような特徴があります:
データセンター間のWDMネットワークをパッケージとして提供することで、複雑な機器選定や設計の負担を大幅に減少させます。
光トランシーバと組み合わせて使用できる光アンプやWDMフィルタを一括で提供することで、お客様の導入スピードを加速します。
ネットワーク構築、検証、サポートまでの全てを一貫して提供し、サービスの迅速な立ち上げを支援します。
WDMルータ装置に関しては、サードパーティ製品を導入できるため、コスト削減を図ることが可能です。
製品ラインナップ
新しいパッケージソリューションには、以下の製品が含まれています:
- - Arrayed Waveguide Grating(アレイ導波路回折格子)
- - Thin Film Filter(薄膜フィルタ)
NECは、今後も製品ラインを拡充し、ネットワークインフラの多様な要求に柔軟に応じる体制を整えます。
まとめ
NECの新たなWDMネットワークパッケージソリューションは、データセンター間の接続を一段と効率的で信頼性の高いものへと進化させる革新的なものです。これにより、企業はコストを半分に抑えながら、高性能なネットワークを手に入れることが期待できます。このソリューションは、オープン化が進むデータセンター間での運用ににおける大きな助けとなることでしょう。