高校生のクリエイティブな挑戦
福井県あわら市が主催する新しい市民参加型スポーツイベント「AWARAんぴっく」。このイベントのシンボルとも言えるロゴを制作したのは、県立金津高校美術部の3年生、原唯月さんと開高愛佳さんです。彼女たちの手描きで生まれたロゴは、6ヶ月間の制作を経て完成しました。
原唯月さんのデザインのこだわり
原さんは、細かい絵を描くことが得意で、その緻密な作品には彼女の情熱が込められています。しかし、ロゴ制作にあたっては、シンプルさが求められることから、思い悩むことも多かったと語っています。「ロゴは一目で分かることが重要で、何度もアドバイスをもらいました。その結果、シンプルに見えるようにするのが本当に大変でした」と言います。
彼女のロゴには、中心に子どもがいて、その周りに大人たちが囲む形で「家族」の温かみを表現しました。「地域でみんなが楽しみ、一体感が深まることを願いました」との思いが感じられます。また、「AWARA」の文字をデザインのモチーフにしたとのことです。
開高愛佳さんのクリエイティブな発想
もう一人の挑戦者、開高さんはデジタル作画が得意で、彼女の作品にはグラデーションや曲線美が見事に表現されています。彼女の提案したロゴ案は、オリンピックの要素を取り入れ、丸を重ねて「W」を形どったものや、トラックをイメージしたデザインなど、多様です。
「私は“あわらのA”を意識して、誰でも参加しやすいように、スポーツ感を出しすぎないようにデザインしました」と開高さんが振り返ります。彼女の作品は、走る足と原っぱの緑で“あわらのA”を表しており、連想ゲームのような発想法で考えたとのこと。
プロジェクトを通じての学び
市役所からの依頼で始まったプロジェクトは、二人に多くの学びをもたらしました。「好きなものを描くことと、依頼を受けて描くことの違いを実感した」と話す二人。市の担当者は、彼女たちにとっての大きな経験を意味していると強調しました。出来上がったデザインは、地域を盛り上げるものであり、そのプロセスは彼女たちが成長するための貴重な経験となったのです。
最後に
ロゴはイベントのポスターとして様々な場所に展開されます。完成日から感じられるエネルギーと人々の温もりを感じながら、2025年10月に行われるイベントを楽しみにしたいところです。彼女たちの今後の活動にも期待が寄せられます。イベントの詳細は以下の通りです。
- - 名称:AWARAんぴっく~スポーツの祭典~
- - 開催日:2025年10月5日(日)9:00~15:00
- - 会場:トリムパークかなづ(福井県あわら市)
- - 主催:あわら市、あわら市教育委員会
- - 参加費:無料(一部体験ブースは要申込)
街中で見かけたら、ぜひ手描きの線のぬくもりにも注目してみてください。