NRLファーマが新たに取得したラクトフェリン特許
株式会社NRLファーマは、腸溶性ラクトフェリンに関する新しい技術についてVarinos株式会社と共同で特許を取得しました。この技術は妊娠希望者や妊娠中の方々にとって非常に重要な意味を持つものであり、妊娠中の健康管理に新しい選択肢を提供します。
特許取得の背景
NRLファーマは以前より、子宮内のフローラの改善に関する共同特許(特許第6831548号)を保有しており、この技術は不妊患者の妊娠確率を高めることを目指していました。しかし、今回の特許は、妊娠中の細菌叢の乱れが流産や早産のリスクを引き起こすことへの対策を追加したことが大きなポイントです。
特許の名称は「子宮内細菌叢改善用剤及び組成物、ならびに子宮内細菌叢が改善又は正常化された状態の判定方法」で、特許番号は7580697号です。この受賞は、妊娠を希望する女性たちに対して新たな希望を与えるでしょう。
ラクトフェリンとは何か
ラクトフェリンは、哺乳類の乳や唾液、涙に含まれている多機能タンパク質で、特に母乳に多く存在します。この元素には、いくつかの重要な特徴があります。主な機能は次の通りです:
- - 抗菌作用:病原菌の増殖を抑制し、感染症の予防に寄与。
- - 免疫調整作用:免疫システムを調整し、炎症反応を抑える役割。
- - 鉄結合能力:鉄イオンと結合することで病原菌の増殖に必要な鉄を抑制し、乳酸菌の繁殖を支援。
これらの機能が、健康管理と栄養支援に寄与します。
特許の意義と今後の展望
今回の特許取得は、懸念される妊娠中の流産や早産リスクを抑制する効果が期待されているため、非常に重要です。これまでのラクトフェリンの利用法とは一線を画す価値を持ち、妊婦の健康を守るための有力な選択肢となり得ます。
現在、NRLファーマが提供するラクトフェリンは主に不妊治療専門クリニックで使用されており、今後は産婦人科などへさらに広がりを見せることが期待されています。
企業の取り組み
NRLファーマは腸溶性ラクトフェリンの製品化に向けて基盤を整え、来たるべき未来に向けて準備を進めています。また、Varinosは子宮内環境を検査する「子宮内フローラ検査」等の技術を持つ企業であり、双方が手を組むことで、より多角的な健康支援が可能になります。
株式会社総医研ホールディングスについて
NRLファーマの親会社である株式会社総医研ホールディングスは、健康食品や機能性食品の開発を手掛けるバイオベンチャーで、「医科学の研究成果を事業化し、人々の健康で安全な生活の実現」に寄与することを目的としています。全面的な研究開発から製品化、さらには事業化まで一貫したサービスを提供し、健康経営の支援や生活の質を向上させる取り組みを行っています。
今後も、総医研ホールディングスとNRLファーマは、新たな技術開発を進め、妊娠を希望する方や妊娠中の方々の手助けができる製品・サービスを提供し続けることでしょう。