医療機器の革新を目指すCROSS SYNCが1.5億円調達
横浜市のベンチャー企業、株式会社CROSS SYNCが、医療機器メーカーであるフクダ電子株式会社および独立系のベンチャーキャピタル株式会社アイティーファームを引受先に、総額約1.5億円の資金調達を行った。これにより、同社は医療技術の進化をより加速させることを目指している。
資金調達の目的と重点項目
調達した資金の使途として、以下の領域に投資する計画だ。
- - iBSEN DXの全国導入推進:2023年6月に保険収載化された遠隔ICU用途の医療アプリケーション「iBSEN DX」を日本全国に展開し、より多くの医療現場で活用してもらう。
- - 医療機器認証の取得と機能拡充:2024年3月には医療機器認証を取得したiBSEN DXの新機能を増強し、患者の状態監視の精度を高める。
- - AI機能の研究開発:来年実装を目指したAI技術の開発を進め、未来の医療に対応する。
- - 海外展開の推進:iBSEN DXの新規事業領域への展開や国際市場への進出を視野に入れている。
これらの目標を実現するため、CROSS SYNCは採用活動を強化し、組織の運営体制を充実させることを計画している。
iBSEN DXとは
「iBSEN DX」は、重症患者の情報を一元管理し、重症病床から離れた場所でもその状態をモニタリングできるアプリケーションである。このシステムにより、医療の現場はより効率的になり、患者への迅速な対応が可能となる。
フクダ電子の背景
1939年に創業したフクダ電子は、心電計など多様な医療機器を提供してきた。特に、医療機器の小型化・高性能化を進めることで、より多くの医療ニーズに応える姿勢を持ち続けている。全国220ヶ所以上の販売ネットワークを持ち、医療機器の安全管理や保守サービスにも注力している。
株式会社アイティーファームの特徴
IT-Farmは1999年に設立され、クロスボーダー・ベンチャーキャピタルとしてアーリーステージ企業への出資を専門とする。これまでに150社以上のディープテック企業に資金を提供し、国際的なビジネスの支援を行っている。
株式会社CROSS SYNCのビジョン
CROSS SYNCは、集中治療室の概念に挑戦し、どんな病床でもICU並みの医療環境を提供することを目指している。「医療の今を変える。」という言葉のもと、テクノロジーと医療ビッグデータを駆使し、医療の未来を切り拓く。
会社概要
- - 社名:株式会社CROSS SYNC
- - 所在地:横浜市金沢区福浦3-9
- - 問い合わせ先:公式ウェブサイト
この資金調達により、同社は医療機器業界の革新を一層加速させ、さらなる成長を果たすことが期待されている。