2025年の保育現場におけるSDGsへの取り組み
2025年における保育現場でのSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みについて、最新の調査結果が発表された。この調査は、株式会社明日香が運営する「子ねくとラボ」によるもので、SDGsを理解している現役保育士104名を対象に行われた。
SDGsに取り組む保育園の増加
調査結果によると、SDGsに取り組む保育園は約8割に達した。2022年からは19.3ポイントの上昇が見られ、この数値は保育現場での意識変化を示している。具体的には、持続可能な発展に向けての地域貢献や環境保全の取り組みが評価されており、今後の保育業界全体の課題に対する積極的な姿勢が示されている。
保育士の意欲
調査に参加した保育士の84.5%は、「保育の現場でSDGs目標に取り組みたい」と考えており、この意識は2022年と同水準を維持している。選ばれる保育施設づくりのために、多様なSDGsのテーマが重要視されているが、特に「人々に保健と福祉を」(39.8%)や「質の高い教育をみんなに」(38.6%)といった項目が上位に挙げられた。
具体的な取り組みの変化
SDGsに積極的に取り組んでいる保育園では、さまざまな活動が見受けられる。「持続可能な成長目標を毎年実施する」「地域清掃活動」「ごみの分別教育」など、多岐にわたる取り組みが実施され、専門的な知識を持った保育士が積極的に関与していることくが分かった。このような取り組みは、保育の現場だけでなく、地域社会全体に貢献する影響を持つ。
学ぶ機会の提供
約7割の保育園が、SDGsに関する学ぶ機会を提供していることも注目される。2022年と比較して9.6ポイントの増加となっており、これからの世代を見据えた教育的なアプローチが求められている。保育士達は、自身の成長だけでなく、子どもたちへの教育を通じても持続可能な社会について理解を深めることができるようになった。
環境問題への意識
保育士たちの約9割は、「保育園で環境問題や地域貢献を行うべきだ」と回答しており、2022年からは5.4ポイントの増加を記録している。これは、子どもたちに対して環境意識を育て、持続可能な社会をつくるための強い意欲を反映している。
情報発信の重要性
ちなみに、84.8%は勤務先の保育園からのSDGsに関する情報発信を望んでいるものの、その声は2022年からは6.9ポイント減少した。このことは、保育園の内外でのSDGsへの取り組みが重要であるという意識の反映と、より多くの情報交流が求められていることを示している。
まとめ
最近の調査を通じて、保育現場におけるSDGs意識が高まり、多くの保育士が積極的に行動を起こしていることが明らかになった。持続可能な社会の構築は、子どもたちにとって大きな影響を及ぼすことから、保育士はその担い手としての重要な役割を果たしている。環境問題への配慮や地域社会への貢献を念頭に、子どもたちが健全な成長を遂げるための支援を行っていくことが期待される。