環境に優しい『トレッドミルバイク』の開発
株式会社浅野(群馬県伊勢崎市)は、溶接に頼らない新しい接合技術を採用した次世代のトレッドミルバイクを発表しました。この製品は環境への配慮を重視し、高い強度と精度を兼ね備えています。ユーザーが移動しながらエクササイズできることをテーマにしており、未来のモビリティの形を提案しています。
溶接技術の課題と挑戦
浅野は80年にわたり、溶接設備を中心に製造支援を行ってきましたが、その過程で溶接工程が抱える環境問題や健康リスクに直面しました。コストがかかり、作業環境に悪影響を及ぼすことから、今後はよりサステナブルな社会を目指す必要性を強く感じるようになりました。特に、CO2排出量が多く、職場の健康にも影響を及ぼす溶接工程を見直すことが重要だと認識しました。
浅野の技術的背景
浅野は溶接業界での長年の経験から、溶接の特性とそれに伴う課題を深く理解しています。これまでの技術を基に、新たな接合方法の開発に取り組んでいます。歴史的な木造建築の技法を参考にし、釘や金物を使わずに構造を強化する技術を模索しています。
新技術の導入
具体的には、パイプ部分に特殊なスリットを入れ、嵌め込みロックで接合する方法や、リブ構造により強度を補強する方法などを開発しました。各種強度試験を行い、全ての試験において高い評価を得ています。これにより、顧客に品質の高い製品を安心して提供できる基盤を築いています。現在、この新技術は国際特許申請中です。
トレッドミルバイクについて
デザインされたトレッドミルバイクは、移動・エクササイズ・環境への配慮を重視しています。バッテリー1時間の充電で最大40kmの走行が可能で、最高速度は20km/hに達します。試作第一号は、その名も「トレッドミルバイク」と称し、自社内で製品設計から塗装、組み立てまでを行いました。溶接ゼロのフレーム構造により、強度と軽量化を実現しています。
持続可能な未来へ向けて
浅野は、環境に優しいモノづくりを通じて持続可能な未来を目指しています。今後は、モビリティ市場だけでなく、さまざまな産業においてもこの新技術を広めていく考えです。
会社概要
株式会社浅野は、1953年に溶接所として創業以降、「モノづくりを通じてお客様の成果創出に貢献する」を理念に掲げ、自動車業界における新車種開発支援を手掛けてきました。現在は多様な素材を活用した製造活動を進め、年間30,000種類の部品を製作しています。
さあ、次世代のモビリティを体験し、サステナブルな社会の実現に向けての一歩を踏み出しましょう!