ACD、ダブルイレブンで驚異の実績を達成
中国のショッピングイベント「ダブルイレブン」は、毎年のように新たな商戦の名物と化しています。今年のダブルイレブンでは、株式会社ACDが運営する全日空海外旗艦店が過去最高の業績を記録しました。具体的には、流通取引総額(GMV)が前年同期比で126%上昇し、注文件数も119%を達成したのです。
新たな購買傾向
2024年のダブルイレブンは、例年とは異なり約1か月にわたる長期間にわたって開催されました。このように消費者が買い物をするタイミングが分散することで、全体的に穏やかな消費行動が見られました。普段よりも冷静に商品を選ぶ様子が強調され、これが前年比の善戦につながったと考えられます。
中国ネット通販市場の進化
特筆すべきは、物流や決済サービスの進化です。アリババと京東(JD.com)が提携を結び、両プラットフォームの間での物流と決済の便利さが向上しました。この結果、オンラインの販売総額が前年比26.6%増の1兆4418億元に達しました。
商品ランキングの好調
特に注目されたのは、日本の清酒と焼酎が好評を博した点です。ダブルイレブン初日に発表された清酒焼酎ランキングでは、全日空海外旗艦店から提供された16商品がトップ20にランクインしています。さらに、期間中には合計23商品がランクインしました。
例えば、天猫(淘宝を含む全店舗)では、1位が日本盛、2位が風の森、3位が醸し人九平次と、いずれも日本産の清酒がその地位を確保しました。京東でも、日本産のお酒の人気は依然として高く、1位が「だいやめ」となり、多くの日本酒が消費者に受け入れられています。
日本企業への影響と課題
一方で、日本企業にとっては通関手続きの面での課題も浮き彫りになりました。最近、税関のルールが変更され、日本産食品の通関が難しくなっており、これにより一部の商品が長期間欠品する事態が発生しています。この影響で、市場における主力商品の供給が不安定になっています。そのため、在庫調整や別ルートでの輸送が急務となり、迅速な対応が求められています。
今後の展望
中国における日本酒の人気は依然として高いままであり、「ダブルイレブン」はその良い例となりました。日本産の清酒焼酎は今後も中国市場での需要が拡大することが期待され、ACDとしても新たな挑戦が続くことでしょう。ダブルイレブンの成功を踏まえ、さらなる市場開拓に向けての活動が加速していくと考えられます。日本の特産品が中国市場でどのように受け入れられ、成長していくのか、今後の動きが楽しみです。