AICASモデルから見るAI利用の実態
2026年4月、日経クロストレンドが提唱したAICASモデルは、生成AI時代における新たな消費者の購買行動を示しています。このモデルは、従来の「AISAS」というモデル(注目→関心→検索→行動→共有)から、検索がAIへの「相談・質問(Ask)」および「確認(Confirm)」に置き換わったことが特徴です。消費者はまずAIに対して条件や悩みを投げかけ、その提案に対する興味を持ち、信頼性を確認した上で最終的に行動に移ります。この流れは、情報のあふれる社会においてAIが持つ重要な役割を示唆しており、多くの人々がAIを情報収集の出発点として利用していることがわかります。
調査結果のまとめ
調査では、AIを利用して情報を調べた層の65.8%が、実際に購買や利用につながることがあると回答しています。特に「たまにある」と「よくある」を合わせると、AIの提案が消費者の購買行動を直接促進していることが明らかになりました。また、AIが提案する商品やサービスに対する信頼度は、企業の広告を上回っており、約32.4%の消費者がAIの推薦の方が信頼できると答えています。これは、消費者がフラットな視点で情報を得られるAIをより信頼していることを示しています。
さらに、AIの回答に表示された引用元リンクを69.4%の人が確認するという結果から、AIが情報を提供する際、消費者はその裏付けを確認する行動が主流であることが確認されました。つまり、AIは情報の入り口としての役割を果たしつつ、消費者がより深く理解する手助けをしているのです。
AIの利用意向と年齢層別の傾向
今後のAI利用に対する意向は86.9%という高い数値を示し、その中でも特に20代は「積極的に利用したい」と答えた割合が37.5%と突出しています。若年層を中心にAIの活用が進んでいることが伺え、この傾向は企業がマーケティング戦略を描く上でも無視できない要素です。
BtoB領域への影響
興味深いのは、AIの推薦がBtoBの取引先探しにも影響を与え、76.1%の層がAIから推薦された取引先に発注した経験を持つという結果です。これにより、企業は自社の情報発信をAIに適応した形で行う必要が生まれています。
総括
消費者のAI活用は単なる情報収集から、実際の判断を委ねる行動へと変化しています。今後もAIが果たす役割はますます重要になることでしょう。企業はこの動向に注目し、消費者が信頼できる情報発信を心掛けることが求められます。期待されるAIの活用が、今後のビジネス環境において重要なカギとなるのは間違いありません。
この調査は、全国の20代から60代の男女を対象に行われ、AIが実際にどのように消費者の購買行動に影響を与えているのかを具体的に把握するためのものです。デジタルマーケティング戦略の策定において、この情報を役立てていただければ幸いです。