MSD株式会社が4年連続で「D&I Award大賞」を受賞した理由
MSD株式会社は、2024年度の「D&I Award」において、最も高い栄誉である「D&I Award大賞」を獲得し、これで4年連続の受賞となりました。このアワードは、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)に業務を積極的に取り組む企業を対象としており、特にスコアが高い企業には「ベストワークプレイス」としての認定が与えられます。
「D&I Award」は、企業がどのように多様性を尊重し、受け入れる文化を構築しているかを評価するもので、「ジェンダー」「LGBTQ+」「障害」「多文化共生」「育児・介護」の5つの要素から算出される「ダイバーシティスコア」に基づいています。これにより、MSDは「他社のロールモデル」として特筆された取り組みを評価されました。
MSDのD&Iへの取り組み
MSDは2014年に「MSDダイバーシティ&インクルージョン宣言」を発表し、社員の個々の違いを敬うことを明確な方針として掲げました。この宣言により、自社の文化や制度が根本的に見直され、社員が自分の強みを発揮できる環境が作られています。
具体的な取り組みとして、MSDはテレワーク制度やハイブリッドワーキングモデルを導入し、柔軟な働き方を促進しています。また、男女問わず育児休業を有給で取得できる制度を設け、特に男性育休の取得率が85%に達するなど、育児のサポート体制も整っています。
さらに、最近ではエクイティ休暇として知られる生理休暇を設け、月に3日までの有給取得を可能としました。これにより、すべての社員が安心して働ける環境が整備されています。
社員の主体性を尊重
MSDのD&Iの取り組みでは、社員が主体的に活動できる「社員ネットワーク」が組織され、共通のテーマに沿った活動が行われています。これにより、世代や性別、LGBTQプラス、障害者支援、育児・介護といった視点から多くの社員が参加し、より良い職場環境を築く努力が続けられています。
特に、障害者雇用に関しては法定雇用率を達成し、「お助け隊」やヘルスキーパーによる支援体制が機能しています。また、同性パートナーに対する人事制度の適用を進め、社会全体への影響を考えた取り組みを行っています。
今後の展望
MSDはこれからも積極的にDE&Iの推進を続け、社員一人ひとりが持つ多様な強みを最大限に活かせるインクルーシブな職場環境を醸成していく方針です。さらに、革新的な医薬品やワクチンの提供を通じて、社会に貢献する企業としての役割も果たしていくことを目指しています。
MSDのこれらの取り組みは、今後の業界全体におけるダイバーシティの促進にも寄与するものと期待されています。この受賞の背景には、社員一人一人がD&I推進の担い手であるという意識が根付いていることがあるのです。