株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)が、九州工業大学発のスタートアップであるTriOrbに対し、新たにプレシリーズBラウンドで追加出資を実施しました。TriOrbは、360°の全方向に移動できる球体駆動技術「TriOrb BASE」を開発し、製造業の自動化や省人化を実現することを目指しています。
TriOrbは2023年2月に設立された新しい企業で、その革新的なアプローチが注目されています。特に、球体駆動技術により、製造ラインにおける搬送システムの柔軟性と効率性が格段に向上することが期待されています。今回の資金調達には、多くの新しい投資家が参加しており、豊田合成や三菱UFJキャピタル、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)など、業界の重要なプレイヤーが集結しています。
TriOrb BASEの技術革新
TriOrbが開発した「TriOrb BASE」は、従来の車輪式やオムニホイール式とは異なり、球体を駆動源とした新しい移動機構です。この特性により、任意の方向にスムーズに移動することが可能となり、細かな位置制御も実現します。製造現場では、この技術が生産ラインの効率化や自動化に直結し、企業にとっても大きな価値を提供します。
TriOrbの代表取締役CEOを務める石田秀一は、資金調達により技術開発と事業展開が加速すると述べています。新たに参画した戦略的パートナーと共に、製造現場での革新的な基盤を築いていく意気込みを見せています。特に、変種変量生産や労働力不足、デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応する生産ラインの構築に力を入れていく考えです。
投資家の期待
UTECの取締役COO、坂本教晃氏もこの技術について触れ、TriOrbが持つ革新性に期待を寄せています。すでに事業を開始したこのスタートアップは、国内外の製造業における自動化や省人化の実現に向け強力な地位を築くと考えられています。今後、ウエアハウスや物流業界など、多様な分野への応用が進むことで、その影響力はさらに拡大するでしょう。
まとめ
TriOrbは、九州工業大学の知識と技術を基盤に、製造業の未来を切り開くスタートアップとして注目されています。新たに獲得した資金やパートナーシップにより、球体駆動技術の社会実装が進む中、革新的な製造ラインの実現に寄与していくことでしょう。製造業の変革に向けたこの旅は、TriOrbによって新たなステージへと進化し続けています。