ネパール人特定技能スタッフ、巨大免許取得への挑戦
鹿児島県鹿児島市に本社を置く安全産業株式会社が、物流業界のドライバー不足に対応するため、特定技能制度を活用した外国人ドライバーの育成に取り組んでいる。少子高齢化や2024年問題に直面する日本の物流業界では、ドライバーの不足が深刻化しており、それに対応するために安全産業では新たな教育プログラムを導入。今回はネパールから来日した特定技能スタッフ7名がその取り組みの一環として、大型自動車免許の取得に挑戦した。
直接受験での合格
このたび、7名の特定技能スタッフのうち、1名が運転免許試験場での直接受験により大型自動車免許の切替試験に合格するという快挙を達成した。このスタッフは、すでにネパールで大型自動車免許を取得しており、日本の法規に適応するための免許切替を行った。教育はネパールで始まり、日本入国前から日本の試験に合わせたカリキュラムが施されていたのが大きな要因だ。
妥協のない準備のために、安全産業はネパールで現地のドライビングスクールを利用して、試験場のコースを模した練習環境を整備した。安全確認やコース走行など、日本の試験で必要なスキルを重点的にトレーニングしたことで、教習所に通うことなく直接受験での合格を果たすことができた。
現在、7名全員が普通自動車免許の外免切替を完了しており、残る6名も10月に大型免許の取得を目指して日々努力を続けている。
段階的育成プログラム
合格を果たしたこのスタッフは、8月下旬からはドライバーとしての研修を開始し、指導員とともに県内の中型車両による実地訓練を受ける。実際の業務を通じて日本の交通ルールや道路状況、配送の流れを学び、安全運転の基礎を身につけつつ、段階的に大型車両の運転へとスキルを広げていく。
将来は、長距離輸送を担当する大型トラックドライバーとしての活躍が期待されている。また、残る6名のスタッフも2026年10月の大型免許切替試験を目指して研修を続ける予定だ。
地域への貢献を目指して
安全産業では外国人材を単なる人手不足の補完ではなく、地域の物流を支える仲間として育成することを重視している。日本語教育や交通ルール、安全運転教育を行うと同時に、職場で必要となるコミュニケーション能力に関する指導も行われている。このような一貫した支援体制により、ネパール現地での教育から免許取得、日本での現場研修を経て独り立ちするまでの過程がサポートされている。
社員教育への取り組みは今後も続き、新たに5名のネパール人が日本での業務開始に向けた準備を進める姿勢を見せている。
代表の思い
「物流業界の人材不足は企業だけでなく、社会全体の課題です。当社では外国人材を単なる人手不足対策ではなく、長期的に地域物流を支える仲間として受け入れています。今回の合格は、外国人ドライバー育成の可能性を示す重要な一歩です」と、安全産業の代表取締役矢野健氏は述べている。彼は安全運転を最優先に、実際の現場で経験を積むことでドライバーとしての成長を支援する必要性を強調している。
今後も安心・安全な輸送を支える人材育成に尽力し、ネパールと日本を繋ぐ架け橋となるべく挑戦を続けていくことを約束している。