ブックオフグループの躍進とリユースの未来
ブックオフグループホールディングス株式会社が2025年の決算発表で、連結売上高1,192億円、経常利益39億円を達成したと発表しました。この数値は、同社にとって13期ぶりの経常最高益であり、リユースビジネスを中心とした新たな成長軌道が見え始めています。
事業がもたらす循環型社会への貢献
世界は、資源を有効活用し、持続可能な社会を実現するための循環型経済へと変わりつつあります。ブックオフグループは、この潮流に合わせてリユース業務を展開し、消費者が使用した商品を再利用することで、資源消費を劇的に減少させる取り組みを行っています。これにより、人々の生活を支え、楽しさを提供しつつ、モノの寿命を延ばすことでCO2排出の削減にも貢献しています。
同社は2030年に向け、国内事業の安定した収益を基盤に、新たなビジネスモデルの開発にも挑戦しています。特に、国内ブックオフ事業、プレミアムサービス事業、海外展開の3つの柱を強化し、多くの生活者にリユースを身近に感じてもらうことが目指されています。
多様な商品展開と安定した収益
ブックオフでは、本を核にしたリユース戦略が着実に成果を上げています。特に、アパレルやブランド品、雑貨など多様な商材を取り扱う「BOOKOFF SUPUR BAZAAR」の出店により、顧客ニーズに沿った商品提供が可能になるなど売上高も前年比で増加しています。
店舗ではトレーディングカードやホビー用品の取り扱いが増え、これらの商品の前年比は110%以上の成長を遂げています。こうした取り組みは顧客の来店動機を高め、リユースの魅力を広げています。
海外事業の拡大と国際的影響
国内で販売されなかった商品を使った「Jalan Jalan Japan(ジャラン・ジャラン・ジャパン)」や「BOOKOFF USA」は、それぞれの国で新しいビジネスモデルを確立し、地域住民に喜ばれるサービスとして成長しています。例えば、アメリカでは日本のアニメグッズが特に人気で、現地での買取による売上が拡大しています。
プレミアムサービス事業での新たな取り組み
さらに、極めて高価な商品でも簡単に買取・販売できるプレミアムサービス事業を展開し、高級ブランド品や美術品を扱う店舗を増やしています。これは、富裕層を含む新しい顧客層を取り込むための重要な施策です。このような取り組みが、リユースを一層ポジティブなイメージに変える役割を果たしています。
リユースの日と未来の取り組み
2025年8月8日には、リユースの重要性を伝えるイベント「リユースの日」が開催されます。リユースの楽しさを伝え、多くの人々への認知度を高める機会とされており、子どもたちの読書機会の創出に寄与する中古本の寄贈なども行われる予定です。
まとめ
ブックオフグループは、経常利益の最高益達成を皮切りに、今後もリユースビジネスを中心とした成長を基に、循環型社会へと向けた強力なリーダーシップを発揮するでしょう。そして、リユースに対するポジティブな印象を持つ人々が増えることで、持続可能な未来への一助を担うことが期待されています。