新たな医療サポート「おくすりあうん」全国展開へ
IBD(炎症性腸疾患)に苦しむ多くの患者に向けて、そや「おくすりあうん」の全国展開がついに始まりました。このサービスは、患者と薬剤師、さらに薬剤師と主治医との密接なコミュニケーションを可能にすることを目的としています。具体的には、東北大学病院と株式会社バイタルネットの共同研究によって設立され、多職種の医療従事者が連携して患者の医療環境を向上させるための仕組みです。
IBDは潰瘍性大腸炎やクローン病など、慢性の難治性疾患であり、特に若年層に多く見られます。その影響で、日常生活に多くの支障をきたしやすく、長期的な治療が必要となります。
「おくすりあうん」は、まずは宮城県での先行導入を経て、2023年10月より全国の大学病院やハイボリュームセンターにサービスを広げていくことになりました。これにより、医療関係者が患者の状態をタイムリーに把握できるだけでなく、より良い治療につながることが期待されています。
IBD診療の現状と課題
IBDの治療現場では、ますます多様化する治療法に対応するため、薬剤師や医師との連携が重要になっています。しかし、実際には「情報が十分に共有されていない」といった課題が浮き彫りになりました。IBD専門医は、「自分の処方意図が薬剤師に理解されていない」といった不満を述べており、逆に薬剤師は「多忙な業務の中で、病態や薬剤についての知識が不足し、自信を持てない」といった問題が報告されています。加えて、患者からの相談が少ないため、医療連携の質が次第に低下しているともいわれています。
コミュニケーションの強化
このような課題を解消するために、「おくすりあうん」は情報の「すき間」を埋めていくことを目指しています。具体的には、IBD専門医が監修した研修動画を薬剤師向けに提供し、業務の合間や患者の来局前に視聴できる仕組みを導入しました。この取り組みによって、薬剤師は自信を持って患者と接し、必要な情報を迅速に共有することが可能になります。
また、患者は薬剤師とチャットで相談できるため、些細な不安や疑問をいつでも解消できる仕組みが整っています。具体的なデモとしては、処方箋を撮影してIBD研修済み薬局に送信することで、待ち時間を削減できることが患者に好評を博しています。実際、「主治医と薬剤師が自分の症状を把握してくれていることが安心」といった声も多く寄せられています。
これからの展望
全国展開に伴い、IBD診療の質がさらに向上することが期待されています。「おくすりあうん」が新たな医療連携の形を提供することで、IBD患者にとってのより良い生活環境が整えられることになるでしょう。医療現場の抱える課題を解決するためのこのサービスが、今後どのような効果をもたらすのか、大いに注目していきたいと思います。
そして、これからも「おくすりあうん」が全国に広がることにより、Ideaの未来がさらに明るくなることを期待しています。最新情報やサービスについては、
おくすりあうんの公式サイトをご覧ください。