AIと協働する新時代のクレーンゲーム「アシストキャッチャー」が登場!
アミューズメントエキスポ2025にて、元バンダイナムコの開発者小山順一朗氏と、日本工学院八王子専門学校の学生チームが共に開発した「アシストキャッチャー」が初公開されます。この革新的なクレーンゲームは、従来のアミューズメント施設が抱える問題を解決するためにAI技術を駆使し、業界の未来を切り開く可能性を秘めています。
クレーンゲーム業界が抱える課題とは?
店舗におけるクレーンゲームの管理は、多忙なスタッフにとって大きな負担です。特に大型店舗では、スタッフ数名で数百台ものクレーンを運営しなければならず、景品の補充やクレーム対応に追われる日々。これにより、接客時間が削られ、顧客からの不満が高まり、スタッフの心理的負荷も増加しています。また、人手不足が続く中での離職率の増加が、アミューズメント業界全体に影響を及ぼしているのです。
このような現状に対し、小山氏は「店員を責めるのではなく、システムを改める必要がある」という考えに至りました。そこで彼は、学生たちとともに「人を減らすAI」ではなく「人を支えるAI」に焦点を当てたプロジェクトに取り組むことを決意したのです。
「アシストキャッチャー」の具体的機能
「アシストキャッチャー」は、ユーザーに優しい体験を提供するための多様な機能を搭載しています。具体的には以下の三つの主要機能があります。
1.
お客様サポート機能
AIが景品が取りづらくなった状況を把握し、モニター上のアニメーションキャラクターが「取りやすい位置に動かすね」と声をかけながら、クレーンを操作し景品の位置を調整します。
2.
自動補充・初期配置機能
景品を獲得すると自動的に次の景品がディスペンスされ、最適な位置に設定されていきます。これにより、顧客の不満を軽減し、商機を逃すことなく回転率を向上させます。
3.
駆け引きコミュニケーション機能
プレイヤーの発話を認識し、対話を行うことで、「もう少しパワーを上げて挑戦する?」などのインタラクションが実現されます。このようにして、単なるゲームがより楽しい体験に変わります。
期待される成果
この新しいシステムにより、店舗スタッフは補充業務から解放され、接客や安全管理に注力できるようになります。また、勤務環境の改善が進むことで離職率の低下も期待されるのです。そして、何よりもお客様の満足度を向上させることで、クレーンゲームのプレイ回転率を安定させることが可能になります。AIは、決して人間の仕事を奪う存在ではなく、目指すべきは「笑顔を取り戻すためのパートナー」です。
AMEXPO 2025での展示について
「アシストキャッチャー」は、2025年11月14日・15日の二日間、東京ビッグサイトで開催される「アミューズメントエキスポ2025」に出展されます。このイベントでは、実機のデモンストレーションや、AI接客体験が提供される予定です。また、開発に関わる学生による解説も行われ、クレーンゲームの未来を体感できる貴重な機会となるでしょう。さらに、オリジナルキャラクターのアクリルスタンドやトレーディングカード風のノベルティも配布されます。
今後の展望
展示の反響を受けて、2026年度以降には企業や自治体と連携し、AI接客技術を活用した新しいアミューズメント店舗モデルの共同研究を行う計画もあります。これにより、日本の“おもてなしロボティクス”の新たな形が生まれることが期待されます。学生たちの独自の開発ネットワークを通じて、より進化したエンターテインメント体験を提供できるよう尽力します。
現場の声
開発者である小山氏は、「クレーンゲームは幸せを届ける装置でありたい」と常に考えてきました。多忙な現場で失われつつある笑顔を取り戻すため、AIがその現場を支える存在になればと願っています。「アシストキャッチャー」の開発は、単なる技術革新に留まらず、人々の心を豊かにするための挑戦でもあります。
これからのアミューズメント業界に、VIWAや技術革新を通じて希望をもたらす存在として「アシストキャッチャー」にご期待ください。