10〜20代の若者が注目する矯正歯科治療の実態
最近、公益社団法人日本臨床矯正歯科医会が実施した調査によって、10代から20代の若者が矯正歯科治療を検討する主な理由が明らかになりました。調査は全国800人の男女を対象にし、特に若年層において「審美目的」が大きな動機となっていることが浮き彫りになりました。この結果は、矯正治療が「見た目の改善」という側面からも非常に強く捉えられていることを示しています。
審美目的が約半数
調査によれば、10代では54.2%、20代では46.2%の人々が「コンプレックスの解消」などの審美的な理由で矯正治療を考えていると回答しました。特に、美しさへの関心が高まる中、若者たちはSNSを主要な情報源とし、54%がその情報をSNSから取得していることも注目すべきポイントです。
費用と期間への誤解
興味深い点は、若者たちは矯正歯科治療を「安価」で「短期間」で実施できるという幻想を抱いていることです。しかし実際には、矯正治療の平均的な費用は70万円以上、治療期間は2~3年が一般的です。このように、多くの人が治療内容や費用、期間についての実情と認識にギャップがあり、それが正しい選択を妨げています。
医師の資格に対する無知
さらに、歯科医師が実際には専門の教育を受けていなくても「矯正歯科」と標榜できることを知らない人が約8割に上るというのも、驚くべき結果です。これにより、信頼できる医師を見極める難しさを示しています。
注意すべきSNS情報
SNS上では、たくさんの情報が交換されていますが、その中には客観性に欠けるものや、治療の実態を無視した広告も多く見受けられます。「すぐに終わる」「安く治せる」といったキャッチコピーに惑わされず、正しい情報をもとに信頼できる医院を選ぶことが重要です。新たな治療方法や装置に関する情報は多様であるため、実際に専門医と相談の上、自分に合った治療法を見出すことが求められています。
矯正治療での失敗を避けるためには
矯正治療の成功において最も大事なのは、医院選びです。広告による魅力的な情報に惑わされず、実際の口コミ、医師の経歴、治療方針をしっかりと確認することで、治療に関わる不安を軽減し、最良の結果を得ることができるでしょう。最初の医療機関選定がその後の治療や結果に大きな影響を与えます。信頼できる矯正歯科医院を見つけるためのアドバイスを参考にしながら、正しい判断をしていきましょう。
この調査が示す通り、矯正歯科治療を考える多くの人々が、情報の取捨選択に慎重であるべきです。SNSや広告から流れてくる情報は、しばしば誤解や錯誤を生む可能性があるため、専門的な知識を持つ医師に相談し、情報を精査することが重要です。そうしたアプローチにより、より良い治療を受けることが可能になるのです。
資料に記載の通り、アライナー(マウスピース型装置)にも多くの種類がありますので、自分に合った選択をするためにも、専門の医師にしっかりと相談することをお勧めします。