めぐる組、都市計画学会への入会を通じた新たな挑戦
株式会社めぐる組は、2026年3月に開催された公益社団法人日本都市計画学会(CPIJ)の理事会で正式に入会が承認されたことを発表しました。東京23区内のRC造賃貸マンション建設を専門とする当社ですが、単なる建設業の枠を超えて、さまざまな先進技術の開発を進めてきました。その中には、近接山留工法や循環型農業土壌、AIを活用した長期記憶システムなどが含まれます。今回の入会は、建物を「建てる」だけでなく、「どのように建てるべきか」を学術的視点から探求し、事業に活かすための一歩です。
背景:中小建設業界の抱える課題
中小ゼネコンと呼ばれる建設会社は、しばしば設計事務所やデベロッパーから図面を受け取り、施工を行うという受注型のビジネスモデルに依存しています。この構造には、以下のような課題が存在しています。
- - 価格競争への陥没:施工能力の違いだけでは他社との差別化が難しい。
- - 上流工程への関与不足:立地選定や事業企画段階での専門知識が活かされない。
- - 技術の属人化:現場で得られた知見が体系化されず、新しい技術として継承難しい。
これらの課題に対して、めぐる組は特許取得やAIの導入といった革新的手段で応え続けています。しかし、より広範な視点、すなわち「建設の知見を都市スケールの議論に接続する」ためには学術的なコミュニティとの接点が不可欠であると認識しました。
入会の意義
1. 実務知を学術的な文脈に翻訳
当社が開発した近接山留用地中連続壁工法や、RC賃貸マンションの新築目論見生成エンジンなど、多くの技術が現場の実務から生まれたものです。これらの実務知を都市計画の文脈に位置づけることにより、業界全体に良い影響を与えることを目指します。
2. 「建てる前」の設計思想を獲得
建設業の強みは、実際に建てた後の状況を把握していることですが、都市全体のレジリエンスや土地利用に関する問題は、個々の建物を超えた視野を必要とします。しかし、施工者としてのミクロの知見をマクロな視野の中で活かすことで、より効果的な都市づくりが可能となります。
3. AIと建設、都市計画の交差点を開拓
2026年1月にはAI長期記憶プラグイン「Plugins-Weave」を無償公開し、AIを資料的な存在から共同作業者へと進化させる取り組みを行っています。中小建設会社として、AI、建設、都市計画という3つの領域での学術的な貢献を目指しています。
今後の展望
めぐる組は、2026年以降に以下のような取り組みを計画しています。
- - 都市計画に関する論文集などへの投稿を通じて、実務に即した知見を学術的に発信していきます。
- - 全国大会への参加を通じて、研究者や他の実務者との交流を図ります。
- - 学会活動を利用して、社内の設計や企画部門における都市計画的視座を育成します。
日々の現場での活動に加え、学術と実務が融合した未来の建設業を目指し、「気合とガッツ」で進んでいきます。
技術的取り組みの参考
1.
近接山留工法:安全な地下工事を実現する技術(特許7096469・7212981)
2.
循環型農業土壌:ブルーベリーとキノコを組み合わせた土壌設計(特許7570145)
3.
Claude Skill群:RC賃貸マンションの新築目論見を自動生成するシステム
日本都市計画学会とは
公益社団法人日本都市計画学会(CPIJ)は、都市計画に関連する学術研究を推進し、社会に還元することを目的とした団体です。学会誌「都市計画」の刊行や全国大会、国際会議の運営などを行っています。公式サイトはこちら:
日本都市計画学会