健康意識を高めるコクヨのユニークな取り組み
コクヨ株式会社が東京品川オフィスで、社員の健康促進を目的に「毎日アイスを食べて健康になれるオフィス」を期間限定で開設した。この取り組みは、6月から8月の約3ヵ月間、江崎グリコの協力のもと実施された。ここでは、社員の健康に対する意識向上と出社意欲の促進を目的に、さまざまな施策が展開された。
取り組みの詳細
このオフィスでは、江崎グリコの「SUNAO」シリーズのアイスクリームが社員に無料提供されたほか、最終糖化産物(AGEs)の測定が行われた。さらに、後半には産業医を招いて健康セミナーも開催され、総じて社員の健康について多角的にアプローチした。
アイスクリームの無料配布
「SUNAO」アイスシリーズは、おいしさと健康を両立した商品群で、特に糖質の摂取を気にする方に人気がある。期間中、コクヨの社員にはこのアイスが1日1個、計5,000個が無料で提供された。多くの社員が日常的にアイスを楽しむことで、ストレス解消にも貢献したと考えられる。実際、4,976個のアイスクリームが消費され、その影響で社員同士のコミュニケーションが活発になったとの声もあった。
AGEsの測定
糖代謝の健康状態を把握するために、社員は無料でAGEsを測定できる機会が設けられた。この測定により、期間中に約4割の社員がAGEsスコアの改善を見込めた。前半と後半での比較を行い、数値の変化を確認することで、社員一人ひとりの健康意識を高めるきっかけとなった。
健康セミナー
また、6月17日には江崎グリコの広報部の青山沙帆氏と、コクヨの産業医の山明日美氏を迎えて健康セミナーが行われ、糖質管理に関する知識が社員に伝授された。これにより、食生活の見直しや生活習慣改善への意識が高まったのだ。
アンケート結果
施策が終わった後のアンケート結果によれば、出社意欲が向上したと答えた社員は約9割に上った。また、7割以上が普段関わりの少ない社員ともコミュニケーションが生まれたという意見が寄せられた。自由回答欄には、「アイスが会話のきっかけになった」「健康について考える良い機会となった」といったポジティブな意見が数多く挙げられた。これにより、コクヨはただアイスを配るだけでなく、社員の健康と人間関係の構築に寄与していることが確認された。
まとめ
コクヨのこの取り組みは、社員の健康促進と業務の効率化につながる可能性を示している。アイスという日常的なアイテムを巧みに利用し、社員同士のつながりを深めることで、より良い職場環境を実現。今後の経営戦略においても、こういった社員の健康を考慮した施策が重要になるだろう。コクヨと江崎グリコのコラボレーションは、業界の先例として注目されている。