新しい人事改革の考えを探求する
2023年10月に、株式会社給与アップ研究所と株式会社トーコンが共催するオンラインセミナー「採れない理由は“現場”にある ─ 採用と定着を変える、人事DXの真実 ─」が開催されました。このセミナーは、現代の企業が直面する採用と定着に関する課題を掘り下げ、解決策を共に模索する貴重な機会となりました。
セミナーの主要テーマ
このセミナーでは、主に以下の4つのテーマが取り上げられました。
1. 採用と定着に関する実態調査
中小企業が抱える「早期離職」の問題についての調査結果が発表され、約7割の企業がこの課題を認識しています。特に「業務内容と求職者のミスマッチ」が65.7%と最も大きな原因として指摘されます。この問題を解決するためには、業務の可視化と効率化が重要です。
2. 業務棚卸による課題可視化
業務棚卸を通じ、無駄を発見し、改善機会を特定するプロセスが紹介されました。具体的には、KPI設定やワークフローの設計などが実行可能な目標に繋がるステップとして提示され、特に「業務の属人化」がボトルネックであると強調されました。
3. 効率化の具体例
「移動」や「訪問対応」という業務のトップ項目の効率化が報告され、チーム内での工数分析を活用し、業務の削減や再配置が進展している事例も紹介されました。また、営業活動の中核化と周辺業務の分離を実現する新しいプロセス設計も提案されました。
4. 分析レポートの活用
業務棚卸ワークと評価データに基づく分析レポートの作成方法が紹介され、無駄な業務の整理や具体的なアクションプランの可視化についても言及されました。この一連のプロセスは、企業が実践できる形でまとめられ、効果的な業務改善に向けた実行の指針が示されました。
参加者の声
参加者からは、自身の採用観を見直すきっかけとなったという意見や、業務の棚卸の重要性を改めて感じたという感想が寄せられました。たとえば、製造業の代表取締役は、「業務の可視化を通じて、任せるべきことを明確にする必要性を感じた」と語りました。
IT系のベンチャー企業の人事責任者からは、スキルセット優先の人材採用に高いミスマッチのリスクがあることに共感したという声があり、採用のみならず経営再設計の観点から、人事の役割を再評価する考えが広がっています。
今後の展望
今後、給与アップ研究所は「経営者コーチング×評価制度の最前線」というテーマでオンラインセミナーを開催予定です。要点となるのは、見える化した理念をどう現場の行動に結びつけるかという点です。このセミナーも多くの企業にとって価値ある情報源となるでしょう。
無料相談会の実施
また、給与アップ研究所では、評価制度や人事業務に関する無料相談会も行っており、企業からの支持が高まっています。これにより、人材や業務改善の取り組みに関心を寄せる企業にとって有益なサポートが提供されています。
会社概要
株式会社給与アップ研究所は、2008年に設立され、人事評価制度や営業組織の生産性向上を目指す様々な取り組みを行っています。近年では約4,000社の支援を実績として持ち、将来的な人事改革の提案を続けています。東京都千代田区に本社を置いており、企業の発展に貢献し続ける使命を担っています。