ディープテックを見据えたXVCの新ファンド設立
XVC有限責任事業組合(以下、XVC)は、ディープテック系スタートアップの育成を目的とした新たなファンドの設立を発表しました。このファンドは、シード期もしくはプレシードと呼ばれる、事業が始まったばかりの企業に資金を提供し、新たな産業の創出を図るものです。具体的には、XR(拡張現実)、ヘルスケア、AI、メドテック、ディープテックといった新興の分野に焦点をあてています。
新たな産業を牽引するスタートアップ支援
XVCの新たなファンドは、特に次の分野に注目しています。
- - XR(拡張現実): ARやVRを利用し、リアルとデジタルの融合を進めるスタートアップ。
- - メドテック: AIやITを駆使して医療の質を向上させる企業。
- - ヘルステック: 健康の維持増進を目指す技術を持つ企業。
- - AI: 高度なAI技術を実用化しようとする企業。
- - ディープテック: 大学や研究所の成果を実用化する企業。
これらの分野は現在、特に注目されており、新たな市場を作り出す可能性があります。XVCは、これらの企業が成長するために必要な資金的な支援を行い、成功へと導くことを目指しています。
最初の出資先となるスタートアップ
すでにXVCは、XR技術を基盤とする2社への出資を決定しました。これらの企業は、シード期以前のスタートアップであり、XVCが運営する「X-DOJO」プログラムに参加し、事業計画を構築する支援を受けています。
- - 株式会社X(https://www.xinc.co.jp/、代表取締役: 米倉暁): 専門的な知識がなくとも簡単にホームページのAR/VR化を実現するサービスを展開しています。
- - 株式会社D'Arts(https://www.ddarts.co.jp/top、代表取締役: 髙野永華): 脚本執筆のみでVRマンガを制作できる「ハッチポット」というサービスを提供しています。
X-DOJOプログラムの役割
X-DOJOは、XVCが運営するアクセラレーターの名称で、起業家が自社の価値を創造し、実行可能な事業計画を策定するための4カ月間のプログラムです。このプログラムには業界経験豊富なメンターが参加し、出資を受けるための準備を整えます。最終的には、投資家向けの「ピッチ」で事業提案を行い、資金を得るための挑戦が繰り広げられます。
XVCの設立の背景と目的
XVCは、株式会社インディージャパン、株式会社スケールアウト、ブレイクポイント株式会社の3社が共同で設立したもので、スタートアップ支援における成果と知見を最大限に活かすことを目的としています。これまでに37社への出資を行い、高い成功率を誇るプログラムを実施してきました。また、多くの資金調達機会を生み出し、国内のスタートアップを力強く支援しています。
XVCの新たなファンド設立は、ディープテックの分野で優れた可能性を持つ企業が成長していく足がかりとなることでしょう。これからのスタートアップの動向に注目が集まる中、XVCがどのように新たな産業を創出していくのか、期待が寄せられています。