新刊『管楽器の音響学 ~管楽器はどのようにして鳴るのか~』
株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスは、2025年1月28日に新刊『管楽器の音響学 ~管楽器はどのようにして鳴るのか~』を発売する。これは、管楽器から音がどのように出るのかについて、科学的なアプローチで詳しく解説した本だ。
音響学への招待
この新刊は、管楽器の音の生成メカニズムを理解するために「音響学」という視点からアプローチしている。筆者たちは、数式を可能な限り簡素化し、専門知識がない読者でも理解しやすい内容に仕上げている。図表を多く用い、視覚的にも理解を助けてくれる工夫がなされている。
内容の構成
この本は大きく2つの部分に分けられる。第一部は「読み物編」として、専門知識を持たない人でも容易に理解できるように配慮されている。具体的には、次の章立てが設けられている。
- - 第1章: パイプの中の音
- - 第2章: 減衰
- - 第3章: 自励振動
- - 第4章: 管楽器の特性
- - 第5章: エア・リード楽器
- - 第6章: 木管楽器の指孔
- - 第7章: テーパー管やベルの役割
第二部は理工系の専門書で、数式を取り入れて理論的な理解を深める内容となっている。
- - 第1章: 振動と音に関する基礎理論
- - 第2章: 音波の減衰
- - 第3章: 自励振動
- - 第4章: リード木管楽器と金管楽器の音のメカニズム
- - 第5章: エア・リード楽器のメカニズム
- - 第6章: 木管楽器における指孔
- - 第7章: ウェブスターのホーン方程式
著者について
著者の吉川茂氏は、名古屋大学理学部を卒業後、九州芸術工科大学などで音響学を研究してきた専門家であり、楽器音響学の講義も行っている。また、有元慶太氏や鰕原孝康氏も加わり、各々が音響設計や楽器開発に携わってきた。彼らの豊富な経験が本書にも反映されている。
予約情報
価格は6,050円(税込)で、B5判276ページ。ISBNコードは978-4-636-10811-8。予約は全国のヤマハ特約楽器店やオンラインショップで行える。
この本は、音楽や管楽器に興味があるすべての人にとって、科学的な視点から音を考えるきっかけになるだろう。
関連書籍
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