冨永愛が伝える西陣織の革新と未来への挑戦

西陣織の新たな挑戦を探る

2025年の大阪・関西万博に向けて、注目を集めているのが「飯田グループ×大阪公立大学共同出展館」です。この建物は、世界最大の西陣織で包まれた外装を特徴としており、ギネス世界記録にも認定されています。
このプロジェクトを手がけたのは、京都の伝統工芸・西陣織の老舗である「細尾」の12代目、細尾真孝氏です。彼は長年にわたり西陣織の技術を駆使し、様々な新作を生み出してきました。その成果は、ディオールやシャネルといった高級ブランドの店舗や衣服の素材として利用されています。
最近、冨永愛が彼の元を訪れました。彼女は番組「冨永愛の伝統to未来」で、伝統文化を未来に繋げるための細尾氏の試みや、西陣織を取り入れたの理由、プロジェクトの裏側に迫りました。
細尾氏は、なぜ西陣織が世界中で注目されているのかを語りました。その要因の一つは、米国の著名な建築家ピーター・マリノとの出会いにあります。彼とのコラボレーションによって、細尾氏は新たな技術を持つジャカード織機の開発に挑戦しました。これにより、長さ12メートル、幅36センチの伝統的な反物ではなく、広幅の布地が生まれました。
それから細尾氏は、4年間の努力の末、西陣織を使用した巨大なドームの製作に挑むことになります。このドームは、風雨にさらされる建材としての機能性を要求されたため、糸の研究が最初のステップとなりました。耐水性や耐火性を備えつつ、美しさを持つ織物を作り出すため、何度も試行錯誤を重ねたといいます。
細尾氏は、「このプロジェクトはまさに頂上が見えない挑戦だった」と語り、その挑戦の中で感じた苦悩と喜びを分かち合いました。構想と製作にそれぞれ2年を費やし、遂に完成した西陣織ドームは、彼の努力の結実です。「完成した姿を見ると感無量です」と、まだ実感が湧かない様子で話しました。
彼のプロジェクトは、ただの建築物ではなく、伝統工芸の未来を示すものとしても意義があります。この新しい西陣織の活用法は、今後ますます多くの人々に愛されることでしょう。冨永愛が取材する中で、細尾氏の描く西陣織の未来像やその可能性についても多く語られました。
「冨永愛の伝統to未来」の放送は、BS日テレで毎週水曜の夜10時から行われています。6月4日の放送では、細尾氏の挑戦の裏にある製作秘話や、革新を追求する姿勢に焦点を当てています。さらに、番組公式SNSではロケ時の貴重なオフショットも公開されています。