GitLabが分析した調査結果
2025-11-13 12:23:44

GitLab、世界のソフトウェア開発動向を示す2025年DevSecOps調査を発表

GitLabが発表した2025年DevSecOps調査レポート



GitLab(ギットラボ)は、世界中の企業におけるソフトウェア開発の現状を探るために行った2025年のDevSecOps調査レポートを公表しました。このレポートは、ソフトウェア開発のプロセスにおけるAIの影響に焦点を当てています。タイトルは「インテリジェントソフトウェア開発の時代:AIによって2026年以降のDevSecOpsはどのように再定義されるのか」です。調査結果からは、コーディングがこれまでになく迅速に進む一方で、ソフトウェアライフサイクルにおける品質やセキュリティ、スピードの不足がイノベーションに摩擦をもたらすという問題が明らかです。

調査結果の概要



GitLabによる調査では、AIがコーディングを加速させる一方で、ツールチェーンの断片化や複雑なコンプライアンス要件が新たなボトルネックとなり、35%もの企業でチームメンバー1人当たりの作業時間が失われていることが分かりました。この現象は、GitLabが『AIパラドックス』と名付けたものです。回答者の82%は、週に少なくとも一度は本番環境へのデプロイを行っているとし、60%の企業が5つ以上の開発ツールを使用し、49%が5つ以上のAIツールを導入していることも印象的です。

しかし、これらのツールの多様性は逆に生産性向上を妨げているとのこと。各組織はAIを活用したソフトウェア開発の重要な転換点に差し掛かっています。興味深い願望として、回答者の76%がAIの導入によりエンジニアの数が減るのではなく増えると考えており、AIが生成するコードを効果的に管理する方法に頭を悩ませていることが見えてきます。

複雑化するAI導入と求められるアプローチ



GitLabの最高製品・マーケティング責任者であるマナブ・クラナは、「コーディングが急速に進展する一方で、品質やセキュリティの欠如が今後のイノベーションを妨げる懸念がある」とコメントしています。調査によれば、回答者は、非効率なプロセスに週あたり約7時間を浪費しており、部門間のコミュニケーション不足や異なるツールの使用が障壁となっています。この問題を解決するには、AIのオーケストレーションやコンプライアンスの統合管理が求められています。

回答結果の中で特に注目すべきは、85%がプラットフォームエンジニアリングのアプローチによって、エージェント型AIが最も効果的に機能すると回答したことです。AIの導入が進み、エンジニアはスキルアップを図る必要がある一方で、組織のサポートも求められています。87%の回答者は組織からの投資の拡大を期待しています。

AIとコンプライアンスの新たな課題



AI導入が普及しつつあるにも関わらず、依然として人による監視が必要不可欠であることも明らかになりました。97%の企業がAIを使用するか、今後の導入を計画していますが、37%しか安易に日常業務をAIに任せることができないと考えています。また、73%はバイブコーディングで発生した問題を経験しており、88%はAIでは代替できない人間の創造性や革新性が存在すると主張しています。コンプライアンス管理については、70%がAIによって困難になると感じており、43%はその管理スキルをキャリアアップに重要視しています。

調査実施の背景



この調査は、GitLabの依頼によりThe Harris Pollが行ったもので、2025年7月から8月の間に実施されました。日本を含む世界各国のIT運用やセキュリティ、ソフトウェア開発の専門家から3,266件の回答を得ており、サンプルバイアスを軽減するためにパネル調査が行われています。この調査結果は、AIが進化し続ける中で、ソフトウェア開発の未来を占う大きな指針となるでしょう。


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会社情報

会社名
GitLab Inc.
住所
268 Bush Street #350, San Francisco, CA 94104, United States of America
電話番号

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