「Taisei Base(タイセイベース)」の誕生
近年、空き家問題が深刻化する中、株式会社ジェクトワンは、古いアパートを新たなオフィス空間へ生まれ変わらせるプロジェクトを実施しました。この計画では、品川区荏原に位置する築63年のアパートが、小型オフィス「Taisei Base(タイセイベース)」として生まれ変わります。
古き良きを活かしたリノベーション
本物件は1961年に竣工した居住用アパートで、新型コロナウイルスの影響によりすべての部屋が空き室となり、再入居者募集のためのリフォーム工事ができずに悩んでいた所有者に対して「アキサポ」が提案されました。当初は今まで通り居住用としての活用が検討されましたが、調査の結果、築古物件に対する需要が見込まれないため、オフィス利用の提案がなされたのです。
■## オフィス街にふさわしい立地
「Taisei Base」は、五反田エリアから徒歩圏内に位置するため、スタートアップやベンチャー企業が多い環境に適しています。この地域では新たなビジネスの芽が育っています。ジェクトワンは、若い企業家や起業志望者が利用しやすい小規模なオフィススペースの提供を目指しました。
デザインのこだわり
再生にあたっては、デザインにも工夫が盛り込まれています。たとえば、インダストリアルスタイルを意識して、内装には古材の特性を活かし、スチールや木材を組み合わせる手法を採用しました。具体的には、床や天井をあえて無加工の状態に保持し、作り込まないことで空間に温もりと作業場感を与えています。また、撤去可能な壁を取り払いオープンなレイアウトを実現し、テナントが自由にレイアウトを変更できる空間を提供しています。
シンプルな水回り
オフィススペースとしてのニーズに応えるため、内部の水回りはトイレと手洗い器のみを設置し、シンプルながら便利な仕様にしました。このデザインにより、テナントは必要最低限の設備で仕事に集中できる環境を整えています。
空気循環と快適さを追求
温暖化が進む中、快適なオフィス環境を実現するため、天井ファンの設置や断熱効果を促す工夫が施されています。最上階の天井を撤去し、屋根裏に断熱材を追加することで、熱のこもりを防ぎます。快適な空気循環を促進することも視野に入れています。
便利な交通手段
さらに、本物件の特に注目すべき点として、建物下に電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」のポートを設置する予定です。これにより、地域内での移動が便利になり、テナントにとっても利便性が向上します。
未来の展望
ジェクトワンは、このプロジェクトを皮切りに、地域のニーズや特徴を考慮した最適な空き家活用の提案を続けていく方針です。「Taisei Base」が成功を収めることで、今後も他の空き家活用へと波及効果を生むことが期待されます。空き家問題への新たな解決策として、同社は引き続き地域に根ざした計画を推進していくことでしょう。
あなたも新しいオフィススペースを体感しよう
「Taisei Base」は2025年6月にオープン予定で、即入居が可能です。新たなビジネスの可能性が広がるこのスペースで、新しい働き方を模索してみてはいかがでしょうか。