近畿大学ゼミが挑む貨客混載実証プロジェクト
近畿大学経済学部の新井ゼミ生が、地域の交通課題解決に取り組む新たなプロジェクトを進めています。このプロジェクトは、兵庫県豊岡市において、バス事業者である全但バス株式会社と百貨店業を展開する阪急阪神百貨店と連携し、公共交通の効率を向上させる「貨客混載実証プロジェクト」です。実証実験の成果を、ゼミ生が全但バスに報告する予定です。
プロジェクトの背景
地方では、交通機関の利用者減少やドライバー不足が深刻な問題となっています。その影響で、公共交通の収益も減少し、地域住民の日常生活に不便さをもたらしています。新井ゼミでは、こうした地域課題に対する解決策を模索し、貨客混載という新たなビジネスモデルを通じて収益性を高め、買い物の利便性を向上させることを目指しています。
貨客混載とは
貨客混載とは、公共交通機関で人を運ぶだけでなく、荷物や商品を同時に運ぶ形態を指します。この方法により、バスの運行をより効率的にし、収益化を図ることができます。今回のプロジェクトでは、移動販売車とバスを組み合わせることで、地域の特産品やスイーツを購入する機会を提供します。
実証実験の進行
実証プロジェクトは昨年12月に行われ、事前調査として豊岡市内の道の駅や公共施設で移動販売を実施し、ゼミ生が消費者のニーズを調査しました。また、実際に高速バスに移動販売の商品を載せて、バスを倉庫代わりに活用する実証実験も行いました。この試みは、移動販売車の燃料費を軽減し、公共交通の収益も増加させることを目的としています。
今後の展望
新井ゼミでは、実証実験の結果を基に地域の公共交通事業者が収益化しやすいモデルを構築することを目指しています。今後は実験の対象地域を拡大し、販売する商品の種類も豊富にしていく計画です。特に、生鮮食品や多様なスイーツ販売に力を注ぎ、地域の魅力を発信していく所存です。
まとめ
近畿大学経済学部の新井ゼミが進めている貨客混載実証プロジェクトは、地域の交通課題を解決し、買い物の利便性を向上させるための先進的な試みです。経済学を学ぶ学生たちが実際のビジネスモデルを模索することで、地域の活性化に貢献していくことを期待されています。今後の取り組みがどう進展していくのか、目が離せません。