日本の医師偏在を解消する新たな潮流
近年、日本の医療現場における医師の偏在問題が深刻化しています。これに対処するために、公益社団法人全日本病院協会(以下、全日病)と一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会(以下、JPCA)による「総合医リカレント実践事業 ReGeneral」が注目を集めています。この事業の目的は、医師たちにリカレント教育を提供し、地域医療の充実を図ることです。
「ReGeneral」の活動内容
「ReGeneral」のポータルサイトの利用者が2万人を超えたことが発表され、同事業への関心が高まっています。このサイトは、医師の学び直しを促進し、地域医療機関とのつながりを提供するものです。さらに、新たに開始されたマッチングシステム「GMネットワーク」では、学び直しを完了した医師と地域医療機関を結びつける役割を担っています。
この事業は、厚生労働省の補助事業として位置づけられ、医師の偏在問題に対する具体的な施策を進めています。このたびの利用者数の増加は、医療界からの強い支持を示すものであり、地域医療の充実に向けた一歩となります。
ReGeneralの三つの柱
「ReGeneral」は、医師偏在の是正に対して3つの主要な戦略を立てています。
1.
総合医の魅力を広める
ポータルサイトを通じて、地域医療の最前線で活躍する医師たちの事例を紹介し、総合医としての魅力を広めています。専門性を追求する医師に「新たなキャリアの選択肢」として総合医の重要性を伝え、地域医療との接点を創出します。
2.
実践的なスキルを身につけるプログラムの提供
認定されたオンラインプログラムにより、忙しい中堅医師でも働きながら学べる環境を整えています。これにより、受講生は全国各地で地域医療に貢献し、専門医から地域の総合医へと転身する動きが進んでいます。
詳細はこちら
現在までに500名以上がこのプログラムに参加し、新たに116名が受講を開始しています(2026年5月現在)。
3.
求人プラットフォーム「GMネットワーク」の活用
「GMネットワーク」は、受講生や修了生を求める医療機関と結びつける求人サービスです。医者側はプログラムで得た知識を即座に活用できる医療機関をスムーズに選択でき、医療機関側では質の高い医師を確保できます。これによって、医師の期待と地域のニーズを効果的にマッチングし、医師偏在の解消に寄与することを目的としています。
GMネットワークについてはこちら
現在、登録施設数は33に達しています(2026年5月現在)。
今後の展望
この事業は、今後も重要な学会で成果を報告し、医療の未来への展望を示す予定です。第17回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会では、「総合医リカレント教育の現在地と展望」と題したシンポジウムが開催される予定で、2026年5月30日に実施されます。
詳細は
こちらのURLで確認できます。
また、9月には埼玉で開催される全日本病院学会でも、事業の成果が発表される見込みです。日本医療界における人材育成の新たな潮流を作り出す「ReGeneral」は、地域医療の持続可能な発展への寄与が期待されます。
まとめ
医師の偏在を解消し、地域医療の充実を図ることは、今後の日本医療にとって欠かせない課題です。「ReGeneral」を通じて、医師たちが新たなスキルを身につけ、地域医療に貢献する姿が広がることに期待が寄せられます。