医療過疎地の看護支援を進化させるリモート方式の挑戦
訪問看護業界は、慢性的な人材不足と多様な業務により、看護の質向上が求められています。株式会社eWeLLが提供する「ななーる訪問看護ステーション」は、この問題に取り組むため、リモート支援型の専門運営を実践中です。
ななーる訪問看護ステーションの概要
「心身が不調な人も安心して暮らせる街を創る」という理念のもと、ななーる訪問看護ステーションは、全12か所の拠点で看護師48名が活躍しています。大阪市中央区に本部を置くこのステーションは、デジタル技術を活用した業務効率化と看護の質向上を同時に達成することを目指しています。
訪問看護の業務は多岐にわたり、事務作業に追われる看護師も多いため、特に医療保険と介護保険に関する請求業務に苦労しています。日本看護協会の調査によると、訪問看護の事務職員は常勤換算で1ステーションあたり約0.7名しかいません。この状況を改善するため、ななーる訪問看護ステーションでは、業務を本部に集約し、専門特化することで看護師が本来の仕事に集中できる環境を整えています。
テクノロジーの力で業務を効率化
「ななーる訪問看護ステーション」は、業務フローをデジタルファーストで設計しています。本部に問い合わせや事務作業を集約することで、看護師はカルテ管理や請求業務から解放され、看護に専念できる体制を構築。これにより、請求漏れの防止やコスト削減なども実現しています。
また、情報の共有はリアルタイムで行われ、チャットツールや専用ポータルサイトを利用することで、現場と本部の円滑なコミュニケーションが保たれています。このようなシステム導入により、看護の質が向上し、安心して患者ケアに取り組むことができる環境が整っています。
高い成長を目指す看護職
この運営モデルは、看護師にとって魅力的な働き方であり、幅広いレベルの看護師が活動しています。特に、在宅療養者にとっても、質の高い看護を受けることができる体制が整っています。これにより、地域医療への貢献が見込まれています。
専門性を高めるための体制
本部には事務スタッフが常駐し、レセプト業務や記録チェック、病院との連携等を行っています。このように専門性を高めることで、看護師たちはより多くの業務を担当せずに済み、高品質なケアを実現しています。
さらに、本部は夜間の急な対応や終末期ケアにも配慮し、状況に応じたアドバイスや提案を提供しています。これにより、看護師が安心して業務に専念できるようになっています。
地域医療への新たな門出
地域医療の現場では、特に医療過疎地の住民が看護・医療サービスを受けることが難しい状況がありますが、ななーる訪問看護ステーションのモデルは、看護師の採用と資質向上の両方を実現するための解決策を提供しています。
未来への展望
今後、デジタル技術を更に活用し、看護の質の向上とサービス提供エリアの拡大を目指すななーる訪問看護ステーション。市民一人一人が安心して暮らせる街づくりを目指して、医療過疎地でも質の高い看護サービスを提供し続けるために挑戦を続けています。