FerroptoCureがシリーズA資金調達を完了しがん治療薬開発を加速

FerroptoCureがシリーズA資金調達を実施

FerroptoCure Inc.（本社：東京都千代田区、CEO：大月雄二）は、酸化ストレスによって引き起こされるフェロトーシスを利用した新世代の治療薬開発を目指し、300万ドルのシリーズA資金調達を完了しました。この資金調達は、ANRIや東京理科大学イノベーションキャピタルなど、東京を中心とする複数の投資家によって行われました。特に、日本医療研究開発機構（AMED）からの助成金を含めると、調達金額は685万ドルに達する見込みです。

資金調達の目的と今後の計画

FerroptoCureは、調達した資金を利用して主力パイプラインであるFC-004の海外臨床試験を前進させる意向です。さらに、他のパイプラインの開発や非臨床研究にも力を入れ、組織体制の強化とグローバル展開の基盤構築を目指します。CEOの大月氏は、「私たちの目指す新たながん治療薬の実現に向けて、開発を加速するための重要な一歩となります」と述べ、投資家への感謝の意を表しました。

フェロトーシスを利用した治療戦略

フェロトーシスとは、鉄依存性の酸化ストレスによって引き起こされる細胞死の一種で、多くのがんや神経変性疾患の発生・進行に関与しています。FerroptoCureは、このメカニズムをターゲットにした治療薬開発を進めており、特に癌細胞で高く発現する xCTサブユニットを標的とした新しい抗がん剤の開発が期待されています。これにより、新たな治療法を患者に提供することを目指しています。

投資家のコメント

ANRIのシニアアソシエイトである坂木原一弘氏は、「癌が治癒可能な病気になることを願っています」と述べ、FerroptoCureの目標を支援する意義について触れました。また、東京理科大学イノベーションキャピタルの共同創業者である片寄祐一氏と高安久規氏は、同社の臨床試験計画が順調に進んでいることを評価し、引き続き支援を続ける意向を示しました。

会社概要

FerroptoCure Inc.は、2022年に設立され、日本の慶應大学の研究成果に基づいています。同社は、フェロトーシスのメカニズムを利用した革新的な抗がん剤の開発に力を入れています。今後、国内外での臨床試験を推進し、患者に新しい治療選択肢を提供することを目指しています。

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